2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22406018
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
矢野 栄二 帝京大学, 大学院公衆衛生学研究科, 教授 (50114690)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 石綿 / クリソタイル / 中国 / 石綿鉱山 / 繊維種別 / 肺がん / コホート研究 |
Research Abstract |
中国重慶市の石綿工場で以下の調査を行った。①石綿の繊維数濃度と重量濃度の平行測定の結果からは,繊維数曝露評価のために広く行われている後者による前者の推計は不可能なことが示された。 ②疫学調査では1975年から2008年までの37年間追跡した結果を発表するとともに、同工場作業者の中で2001年までに見出された41人の男性肺がん患者をもとに症例対照研究を行なった。その結果、呼吸器疾患、肺がんの増加が示されるとともに、先行研究で言わる肺がん発生における石綿曝露と喫煙の相乗作用が確認された。これらの結果から、石綿の危険性はもっぱらクロシドライトやトレモライトなどのアンフィボールであり、クリソタイルは比較的安全とする、いわゆるAmphibole Hypothesisは、少なくとも肺がんについては成立しないと考えられた。 ③の中皮腫症例の検討において、作業環境中と肺組織内の繊維については前者ではトレモライト(アンフィボール石綿の一種)繊維は極めて少ないが,逆に肺組織内ではほとんどがトレモライト繊維であり、クリソタイル繊維は例外的にしか認められなかった。この逆転、すなわちChrysotile/Tremolite Paradoxについては、作業場での浮遊、気道末梢までの到達、気道排泄性、酸性化したホルマリンでの溶出の4つの説明が考えられ、論文で列挙した。そしてその解明のために、工場内の石綿のサイズと種別についての詳細な解析を現在進めている。 以上の研究に加えて、現在Texti1e Mysteryの解明に取り組んでいる。これは、クリソタイルを産出する鉱山労働者に比べ、同じその石綿を原料として繊維製品などを作る紡績・織布工場で曝露する作業者により多くがんが発生しているという、カナダと米国サウスカロライナや英国からの報告が、中国の石綿鉱山と工場でも成立するか否かを検証するものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)