2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22500003
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
加納 幹雄 茨城大学, 工学部, 教授 (20099823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 美由紀 茨城大学, 大学教育センター, 講師 (90567843)
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Keywords | 視覚分散暗号 / 視覚型秘密分散法 / 視覚カードゲーム / カラー化されたVCS / カラー視覚カードゲーム |
Research Abstract |
白、黒、赤、緑の4色でカラー化した高コントラストな(2,n)-型視覚分散暗号の研究をまとめ、論文として発表した(2011年出版)。一般に白黒の手法を用いて視覚分散暗号をカラーすることはそれほど難しくはないが、コントラストの急激な低下とサブピクセルの分割数の増加が起こり、実用的な利用はできなかった。本手法では、色を4色に限定し、また赤+緑=黒という性質を利用して、コントラスをほとんど下げることなく、またサブピクセルの増加も抑えた手法を提案している。同時に、この手法のコントラスの最適性の証明とかサブピクセル数の最適数についても数学的な証明を与えた。これらの研究成果を論文として発表した。 視覚分散暗号のセキュリテー条件を弱めて、コントラストを大幅に上げたものがカードゲームである。まず、完全2部グラフに対応する白・黒のカードゲームについて研究成果をまとめ、現在ジャーナルに投稿中である。そして、このカードゲームの4色でのカラー化を現在研究中である。いくつかの特別な場合には最適と思われる構成法がわかっているが、一般化につながるかどうか不明である。最適性の証明はかなり難しいと思われるが、これも含めて来年度への課題となる。 また、離散数学の特にグラフ理論の手法を使っており、関連するグラフ理論の別の問題への興味からそのような研究もいくつか行った。グラフの因子とかグラフの辺彩色問題などの論文も発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いくつかの成果を論文としてまとめて発表した。現在おおむね順調に研究が進んでいると思う。
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Strategy for Future Research Activity |
カラー化された高コントラストな視覚カードゲームを中心に研究を行いたい。分担者と協力して、いくつかの例をパソコンで探索等もしている。関連するグラフ理論についても新しい手法などを勉強し、研究している。独自の研究もいくつか平衡して行いたい。
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