2010 Fiscal Year Annual Research Report
表現を通じた、空間や図形の計算的構造及び関連したフラクタル等の構造の研究
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22500014
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
立木 秀樹 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (10211377)
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| Keywords | full-flipping map / unimodal map / dynamical system / bottom / real number computation / admissibility condition |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、実数などの連続な構造を持つ空間や図形に対し,ボトムを含む無限記号列などを用いた表現を導入し,それを通して定義される空間や図形の計算的な構造について研究すること、および、こうした表現を導出する、空間や図形のもつ位相的構造、力学系の構造、フラクタル構造などの数学的な構造について研究をすることである。
本年度は、主に、力学系とそれにより導出される表現に注目して研究を行った。テント関数は実数の基本閉区間上に計算構造を導出するが、それをコンパクト距離空間上の関数に一般化したfull-flipping mapの概念を導入した。そして、2次元基本ディスク上でfull-flipping mapのなす力学系,特に、acuteなfull-flipping mapのなす力学系について調べた。2次元基本ディスク上のacuteなfull-flipping mapは、境界への制限により単位閉区間上のcoreを持つunimodal mapを導出すること、および、その逆に、単位閉区間上の任意のunimodal mapのcoreは、2次元基本ディスク上のacuteなfull-flipping mapに拡張できることが示された。この結果は、単位閉区間上のunimodal mapの力学系という、古くから研究されてきた課題に対して、新しい研究アプローチを提供している。実際、この手法で、full-flipping map(および、unimodal map)に、cutting sequenceの概念を導入しcutting sequenceの満たすべき幾つかの性質を導いた。
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