2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500026
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松下 誠 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (60304028)
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Keywords | 類似ソフトウェア / 分析環境 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、類似ソフトウェアの分析を行う基盤の構築に関する研究を行い、以下のような成果を得た。 ソフトウェアの開発者・利用者双方にとって、ある機能を持つ一般に複数のソフトウェアの中から、現在利用したいと考えているコンテキストに一番よく沿っているソフトウェアを選択することは、その後の作業を円滑に進める点において、たいへん重要な問題である。既存研究においても、複数の似たソフトウェアを対象として、その機能の違いを分析の結果として得た上で、利用者等に提供する方法が提案されている。しかしながら、既存のソフトウェアの違いを分析する方法は、一般的に対象ソフトウェアに対する深い理解が前提となっている、従って、これからソフトウェアを利用しようとしている場合、未だソフトウェアに対する知識が乏しいため、与えられたソフトウェアの機能の違いを、既存手法を用いて分析することは非常に困難である。そこで今回は、ソフトウェアの機能の違いを自動的に比較するためのツールを試作した。本ツールでは、ソフトウェアが利用しているAPIを利用することにより、機能の自動抽出と比較を行うこととした。これにより、ソフトウェアに対する理解が浅い場合であっても、ツールが自動的に各ソフトウェアの機能を抽出し、それらの違いを表示することができるようになった。作成したツールを用いて実験を行うことによって、ツールが本来想定する機能を実現できていることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Androidアプリケーションを対象としたソフトウェア類似性を計測し、それを用いてアプリケーションに固有な情報を用いて比較する方法について検討を行い、成果を出すことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度から引き続き、Android携帯端末アプリケーションを対象としたソフトウェアを対象とした、ソフトウェア類似性の研究を行う。具体的には、これまでの成果を用いて、類似ソフトウェア分析基盤環境の構築を行う。また、合わせて既存の類似ソフトウェア分析ツールを、本分析基盤環境を用いて実装する。 また、類似ソフトウェア分析基盤環境をアプリケーションの複数のバージョンへ適用することにより、アプリケーションが成熟する過程において、内包するアプリケーションAPIの不具合がどの程度減少あるいは増加していくかを観察する。これにより、アプリケーションのリリースエンジニアリング時にどの程度成熟すれば公開できるかどうかの指標として、類似ソフトウェア分析基盤環境を用いることができるかどうか、検討を行う。
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