2010 Fiscal Year Annual Research Report
ネットモデリングに基づく数理計画の自動生成と大規模最適化計算に関する研究
Project/Area Number |
22500031
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
名嘉村 盛和 琉球大学, 工学部, 教授 (80237437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 威生 琉球大学, 工学部, 講師 (90213925)
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Keywords | ネット理論 / 数理計画 / 大規模最適化計算 / メタヒューリスティックス |
Research Abstract |
平成22年度は、研究成果として以下の三点が得られた。 1.農作業プロセスを連続事象と離散事象の融合として捉える事で、ハイブリッドペトリネットを活用したモデリング手法を開発した。作業の開始・終了、資源の確保・解放等は離散事象であり、実際の作業は連続事象として整理している。また、農作業スケジューリング問題を表す混合整数計画問題をネットモデルに対応づけることが可能となった。具体的には、各タスクの処理開始時刻とタスク間の順序関係を変数として表し、作業の順序制約、資源利用の排他制約等により制約条件を表している。これにより、ネットモデルからの数理計画の自動生成に繋げることが可能となった。 2.大規模最適化のためのEDA (Estimation of Distribution Algorithm)とGA (Genetic Algorithm)によるハイブリッド手法を開発した。開発手法は、マスタースレーブ形式に基づく並列処理を行うもので、マスターはスレーブの探索結果から解の分布を推測し、その結果をもとにスレーブに探索空間の割当を行うものである。計算機実験の結果により、単純なGA、EDA、PSO等の他の多点ベースの探索手法と比較して、提案ハイブリッド手法が良質の解を探索できる事を示した。提案手法は、解空間をEDAに基づいて的確に捉えることで、限られた計算資源を効率良く解空間に割当てるため、特に大規模最適化問題において有効に働くものと考えている。 3.また、並列進化計算におけるマイグレーションの探索への影響を計算機実験により調査した。実験結果から、マイグレーションの頻度、トポロジー等が解の質に大きく影響を当てることが分かった。これらの結果は、大規模並列進化計算のパラメータ設定に重要な指針を与えるものである。
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Research Products
(5 results)