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2011 Fiscal Year Annual Research Report

媒介中心性を計算する高速アルゴリズムの開発

Research Project

Project/Area Number 22500035
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

栗野 俊一  日本大学, 理工学部, 講師 (30215066)

Keywordsアルゴリズム / 情報基礎 / 最短経路問題 / 極大平面グラフ / n次元格子
Research Abstract

1.平成23年度の研究目標
今年度の研究目標は、我々が開発したグラフの媒介中心性の計算アルゴリズムの一般化にあった。昨年度までの研究では、我々が開発したアルゴリズムが、平面グラフに関しては、従来方法に比較して、有効であるという結果が得られたが、それを更に、そのような制限を取り除いた一般のグラフに拡張し、その場合であっても、我々の提案する手法が有効である場合がある事を示す事を目標としていた。
2.平成23年度の研究成果
しかし、今年度の研究では、残念ながら、目標とするような結果を得る事はできなかった。
むしろ、逆に、我々のアルゴリズムの最悪の場合の対象となる完全グラフに関しては、理論的にも数値的にも、従来のアルゴリズムと比較して、不利である事が明確になっている。
我々のアルゴリズムは、既存の計算結果を再利用するという方法であり、再計算する部分が少なければ、有利であり、多ければ不利になるという一般的な傾向をもつと考えられる。再計算が必要となるかどうかは、対象となるグラフの形状並びに、既存の計算結果に対して、次にどのような始点を選択するかに関わってくる。特にグラフの形状に関しては、有利な場合と不利な場合が明確であるため、このアルゴリズムがどのような場合に有利になるかという性質が、このアルゴリズムを利用する上で、重要な課題となる。
来年度は、我々のアルゴリズムの適用範囲を明確し、可能なら、我々のアルゴリズムが、有効な場合を拡大する事を目標に研究を進める予定である。特に、平面グラフでないグラフ(n次元格子など..)などを対象に、我々のアルゴリズムの拡張を検討する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

三年計画の初年度に関しては、概ね目標とした成果(平面グラフへの拡張)が得られたが、次年度の昨年度は、目標とする「アルゴリズムの対象の一般化」に関しては、明確に進捗しておらず、かえって予想と反対の結果が得られている。今後はこの結果を鑑み、目標を絞り込み、一挙に一般化を図るのではなく、より具体的な対象(n次元ユークリッド空間に埋め込み可能なグラフなど.)を対象に性質を調べてゆきたい。

Strategy for Future Research Activity

我々のアルゴリズムでは、最短距離の経路の変更という方針で計算を行うため、直感的には、旧経路から新経路への書き換えの際に作られる三角不等式の発見に帰着すると考えられる。平面の場合は、その三角形の候補が簡単に列挙できため、アルゴリズムの実装が容易になったという経緯がある。この事から、グラフが何らかの距離空間に埋め込み可能であれば、グラフの形状とは異なった観点(すなわち、その距離空間でのノード間の点間の距離)から、候補を見つける事ができる可能性が出てくる。今年度は、グラフの性質として、n次元距離空間への埋め込み可能なグラフに関する我々のアルゴリズムの有効性を図る事を主眼に行う。このために、埋め込み可能性に関する研究を行う予定である。

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Published: 2013-06-26  

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