2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500056
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
滝根 哲哉 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00216821)
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Keywords | 劣通信環境 / 耐遅延網 / 情報転送技術 / 疎密度モバイル網 / 蓄積運搬転送 |
Research Abstract |
本年度は、(1)疎密度モバイルアドホック網におけるバッファ管理方式、(2)階層型3D水中センサネットワークの最適設計手法、ならびに、(3)DTNにおけるメッセージフェリーの効率的な巡回経路決定手法、に関する研究を並行して進めた。 研究課題(1)に関しては、到達確率を最大化し、平均転送遅延を最小化することは、網内に滞留する複数メッセージ数が均等になるように制御することと等価であることを数学モデルを構築することで示し、これを近似的に達成するバッファ管理方式を考案した。 研究課題(2)に関しては、階層型3D水中センサネットワークでは、単一コピー転送方式の際の最適パラメタが一般の転送方式においても準最適解を与えるが、方式毎の最適解は単一コピー転送方式とはかなり異なることが判明した。次年度はこの知見を踏まえて研究を進める。 研究課題(3)に関しては、負荷が大きい場合に有効な、非巡回型のポーリングモデルを用いて、巡回経路決定問題を定式化し、ポーリングモデルの最適設計手法を援用しながら、巡回経路決定手法を確立した。さらに、多数のクラスタが存在する際に、これらを単一のメッセージフェリーを割り当てる複数のグループに分割する手法を考案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の三つの課題の内、研究課題(2)の進捗は遅れ気味だが、研究課題(3)は期待以上に進捗したため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、上記研究課題の(1)と(2)に関する研究を着実に進めていく。さらに、今まで開発してきた各種情報転送技術を統合的に扱う枠組みの検討も開始する。
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