2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500072
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
廣津 登志夫 法政大学, 情報科学部, 教授 (10378268)
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Keywords | 仮想ネットワーク / VLAN / マルチポイントスイッチング |
Research Abstract |
本研究では、データリンク層(L2)が仮想化されたネットワーク上でのTCP/IPネットワークの構築および制御技術の研究を展開する。本研究の核となるのは、仮想化ネットワークインフラ上の複数のレイヤ3(L3)スイッチで通信の中継を可能にするという新しい通信手法の確立である。初年度であるH22年度は、IPネットワーク中の複数のL3スイッチ間での負荷分散の観点から中継点の配置を制御する手法について研究を進めた。具体的にはコア・エッジのスター状の構成の場合、L3スイッチにおけるトラフィック観測(特にコアのスイッチ)により、L3レベルで中継するトラフィックの送受信点の方向の分布に応じて中継点の配置を行う。これにより、L3スイッチ上のトラフィック転送をL2レベルで処理するためのフローキャッシュの消費をネットワーク全体に分散させることができ、より多くのトラフィックをL2レベルで処理し高速化することが可能となる。さらに中継点の配置については、より高度な学習による制御を目指して、PSO (Particle Swarm Optimization)を用いた手法を試みた。この手法は実トラフィックデータを元にして生成したモデルによりシミュレーションを行い、良好な結果を得ることができた。さらに、より多様なネットワークトポロジに対する展開を目指して、Ethernetリングによるネットワークのトラフィック観測や通信制御手法の検討を進めた。
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