2011 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロジニアス環境でのJXTA-Overlay P2Pシステムの実装と評価
Project/Area Number |
22500077
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
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Keywords | JXTA-Overlay / P2Pシステム / ヘテロジニアス環境 / P2P応用 / 知的手法 / セキュリティ / SmartBox / P2P遠隔教育システム |
Research Abstract |
近年の通信技術には,2つの大きな流れがある。一つはインターネットに代表されるクライアント・サーバ・システムともう一つはP2Pシステムである。最近のP2Pシステムはその技術的な特徴からシステム設計や実装において新しい分野を生み出している。JXTAを用いたP2Pの研究が数多く開始されてきている。JXTAは各種サービスに必要とされる共通のアプリケーション要件を提供することによって、あらゆるP2Pサービスを実行できるプラットフォームである。JXTA-Overlayは、JXTAベースのアプリケーションに必要とされる基本的な機能を提供するものである。 平成23年度では、ICタッグカード機能の実装、ユーザのPresence機能の実装、無線環境のためのセキュリティ機能の拡張、ロボット通信の応用、アドホック・ネットワークの応用について研究を行った。 JXTA-Overlay P2Pシステムでは、移動ユーザや移動端末(移動ロボット)の位置関係を実現するためにはICタッグカード機能とユーザのPresence機能を実装した。平成22年度ではJXTA-Overlay P2Pシステムのセキュリティ機能の実装を行った。しかし、このセキュリティ機能は無線環境での十分でないので、その機能を拡張した。JXTA-Overlay P2Pシステムを評価するためにロボット協調システムとアドホック・ネットワークのテストベッドでの実装を行い、そのシステムの振る舞いと検討を行った。また、P2Pシステムを実現するためには経路制御、電力制御、ピアの信頼性とリソース割り当てが重要である。しかし、この問題は複数のパラメータが必要となるので、NP完全問題となり、解決手法としてヒューリスティックな手法が有効である。そこで、申請者は、ヒューリスティックな手法としてファジィアルゴリズムを用いたJXTA-Overlay P2Pシステムのためのピア信頼性アルゴリズムを実装し、検証と評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた初年度の研究計画を達成することができた。また、成果として学術論文に4編、国際会議(査読付き)に26編の論文が採録された。さらに、NBiS-2011、BWCCA-2011国際会議では"Best Paper"賞を受賞、IEEE AINNA-2012国際会議では"Highly Commended Paper"賞を受賞しており,国際的にも本研究の内容が高い評価を受けている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、今年度の研究成果をベースに、以下の研究を行う。 1)ヘテロジニアス環境でのJXTA-Overlayの実装と評価 2)新たなアルゴリズムとプロトコルの検討、実装と評価 3)遠隔P2Pシステムの検討、実験と考察 4)ロボット制御の実験と考察
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Research Products
(94 results)