2011 Fiscal Year Annual Research Report
P2Pを利用したロバストなログストレージに関する研究
Project/Area Number |
22500080
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大瀧 保広 茨城大学, IT基盤センター, 准教授 (30261738)
|
Keywords | 監査ログ / 秘密分散 / 部分開示 / P2P / 分散ファイルシステム |
Research Abstract |
平成23年度には、プロトタイプの構築を引き続き行うとともに、提案手法の安全性に関する理論的な検証を行った. プロトタイプの構成は,ノート型PC4台をハブで接続したローカルネットワークである。各ノード上において、受信したログメッセージを秘密分散により3つのシェアに分割し、他の3ノードに送信するプログラムを動作させた。プログラムは開発の容易さの観点からCGIとして作成されている。また、検索用のインタフェースとしてノード名とキーワードを入力すると、暗号化検索手法に基づいて分散されたメッセージからログが再構築するプログラムも作成した。各ノードでプロセスを実行した結果、ログの分散配置および検索が行われることを確認した。しかしながら、長時間の安定稼働ができないなど、実装上の問題点が残っている。 安全性に関する理論的な検証では、あるノードが不正な処理を行ったときにそのことが必ず検出されることを示した。P2Pでは各ノードが必ずしも他人のPCであるため、プロトコルに沿った処理が行われない危険性がある。したがって、あるノードでプロトコルから逸脱した不正な処理が行われた場合に、そのことを検出できなければならない。分散化されたメッセージを保存するノードをサーバ、配置および検索を行うノードをクライアントとみたてることで、一般のサーバクライアント型の検索可能暗号化方式としてモデル化を行い、サーバが検索処理に置いて不正な処理(返信内容の改ざん、削除、すり替えなど)を行った場合に、クライアント側で検出できることを示した。この内容は国際会議論文として発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
4台構成のPCネットワーク上でのログの分散記録は動作しているが、情報を検索する側で十分な処理速度が確保できていない。また動作がまだ安定しておらず、プロトタイプとして完成しているとは言いがたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
長時間安定して稼動するように、引き続き実装の改良を行う。また必要以上に複雑になっている部分があるようなので、よりシンプルで処理効率のよいデータの格納方法の検討を行う。
|