2011 Fiscal Year Annual Research Report
Webサービスの統合利用のモデル抽象化・実行の効率化とグループウェアへの応用
Project/Area Number |
22500091
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
鎌田 十三郎 神戸大学, 大学院・システム情報学研究科, 講師 (20304131)
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Keywords | Webサービス / 情報統合 / Webデータストア |
Research Abstract |
本研究は,公開されたWebサービス/アプリケーションを対象に,複数の情報を手軽に統合し,新たなサービス/アプリケーションとして作成できるような環境を実現することを目指し,主に(A)Webサービスの統合利用モデルの関係代数を用いた抽象化と,分散環境におけるQuery実行の効率化実現,(B)個人・グループデータのWeb化と安全なグループウェア開発手法の検討の2方面から行う研究である. 平成23年度は,研究(A)に関しては既存研究との差別化を図るため,自然結合以外の結合演算を対象としたモデル化と,適用可能な効率化技法の検討を進めてきた.現在,WebサービスAPI制約を考慮したQueryの大域的最適化手法と,特定Webサービスに対する複数回呼出しの効率的取りまとめ技術の応用法について,それぞれ研究のめどがたち,投稿準備を進めている. 研究(B)については,個人/グループ情報を格納するためのサーバ環境に関する研究と,これらのデータを結合利用する際のクライアントにおける編集環境実環に関する研究をおこなった.前者は,行単位のアクセス制御機構を備えたWebデータストアサービスであり,開発者がテーブル構造定義とロールベースのアクセス制御ルールを簡易に記述できるシステムを提案・実装をおこなった.後者は,クライアント上で動作する動的なWebアプリにおいて,Webデータストアの情報をインタラクティブに操作するためのJavascript猿境の研究である.ユーザは複数のテーブルを結合した状態で,個々のデータを編集可能であり,編集の結果は結合ビュー上に即座に反映される.ユーザは,編集状態のビューを確認しながらデータストアへの編集内容のコミットを判断することができる.これら研究の一部について,対外発表を行ってきた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究(A)については,モデルの一般化と最適化技法との両立が難しかったため,現在ようやくモデル化と有効な最適化範囲が定まったところである.代わりに、研究(B)についてシステム実現も含め先行して進める形となっている.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は最終年度であり,研究(A)の取りまとめをおこない,研究発表を行う予定である.研究(B)については,現行システムの利用を通してシステムの実用性向上に向けた研究を行い,さらなる研究成果について対外発表を進めていく予定である.
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Research Products
(2 results)