2010 Fiscal Year Annual Research Report
視覚的共同注意が可能な遠隔コミュニケーション環境の実現
Project/Area Number |
22500101
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
西口 敏司 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (80362565)
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Keywords | 遠隔対話システム / 視覚的共同注意 / 視線追従 / 指示情報 |
Research Abstract |
Skypeなどに代表される遠隔映像対話コミュニケーションが容易に利用できるようになってきているが,単に遠隔地の相手の映像を見ながら対話するという方式では,同じ空間で直接対話する状況に比べて視覚的共同注意が成立し難いため,意図を伝えにくく自然なコミュニケーションが困難であるという問題を抱えている.そこで本研究では,意図を伝えやすい遠隔コミュニケーション環境の実現のために,オブジェクト共有用のテーブル型ディスプレイを構築し,共有テーブル上のオブジェクトに対する遠隔地間の視覚的共同注意を可能とする技術の確立を目指す.本年度は,研究の目的を達成するために,1.遠隔地間の視線追従のための視線方向の推定,及び,2.遠隔地間の指さし理解のための指示方向の推定を行った.1.の実現には,遠隔地の対話者がオブジェクト共有テーブル上に置かれたローカルオブジェクトに視線を向けたときに,その状況をローカルの対話者が把握できるようにする必要があるため,液晶ディスプレイを天板として構築した共有テーブルに対する視線方向をカメラで観測した画像を用いて推定する手法を開発した.2.の実現について,対話者の手と腕の形状及び動きを観測するために,共有テーブルを真上から垂直に見下ろす位置にカメラを設置した.このとき,対話者の手や腕だけではなく,共有テーブル上に置かれたローカルオブジェクトや,液晶ディスプレイ天板上に表示されたリモートオブジェクトも同時に観測してしまうため,手や腕の位置を推定することにより,対話者の手や腕の形状と動きのみを抽出して追跡する手法を提案した
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Research Products
(5 results)