2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500104
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
井上 智雄 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (40307666)
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Keywords | 多人数インタラクション / 会食支援 / 共食コミュニケーション / 食事行動 / 行動認識 / ビデオコミュニケーション / コミュニケーション支援 / マルチモーダル |
Research Abstract |
食卓周辺を対象としたICT活用を提案し、その具体例として会食支援システムの開発を進めた。現在の食生活にはICT技術はあまり入り込んでいない。今後ICT技術を活用することによって、どのようにより豊かな食生活を提供してゆけるかを調査検討し、プロトタイプの開発によってその実現可能性を示すことが本研究の目的である。この目的を達成するため、初年度は、会食行動を映像音声で記録・分析することにより、会食が単なる食事行動ではないこと、また単なる対人コミュニケーションとも異なり、食事を伴うコミュニケーションならではの良い面があることを明らかにした。また、対面の会食において適当なタイミングでの料理推薦と話題提供サービスを行うシステムの設計と実装を行った。 二年目にあたる本年は、地理的に分散した複数人による分散会食支援システムを開発した。そもそも遠隔2地点間を接続した会食の様相が知られていないため、どのように互いを接続するのがよいかをプロトタイプを構成して実験した。大型液晶ディスプレイ、USBカメラ、スピーカ、マイクを一組としてその対からなる2地点間映像音声通信システムを構成し、カメラの撮影範囲がユーザの上半身のみの場合と、ユーザ上半身および食事の場合を作った。このように、会食に関わる映像が異なる場合にその会話がどのように異なるかを、実験的に検討した。そして、従来のビデオチャットシステムのように単に映像音声で二者を接続するだけでなく、リアルタイムの映像処理により、一方の遠隔ユーザをあたかも同じ場所にいるかのように他方のユーザに提示することができる分散会食支援システムの設計を考案し、開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的である、会食支援システムの開発は予定通り進んでいる。そのデザインに必要な会食時のコミュニケーションの分析も同様に予定通り進んでいる。これまですべて順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
特に大きな研究計画の変更は必要なく、研究計画に沿って今後も推進する。
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