2010 Fiscal Year Annual Research Report
携帯デバイスのためのマルチセンソリー個人認証方式の研究
Project/Area Number |
22500105
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
長谷川 まどか 宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (80322014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 茂夫 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (00143529)
田中 雄一 宇都宮大学, 工学研究科, 助教 (10547029)
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Keywords | ユーザブルセキュリティ / 個人認証 / グラフィカルパスワード |
Research Abstract |
本研究は,携帯デバイスを対象としたマルチセンソリー認証方式の開発を目的としている.現在,携帯デバイスでの認証にはパスワードなどが多用されているが,覗き見への耐性の面で問題がある.本研究では,画像などの視覚情報,音声などの音響情報,振動などの触覚情報といった複数の知覚要素を組み合わせて認証に利用することで,覗き見への耐性が高くかつユーザが使いやすい認証方式の開発を行っている.また,携帯端末を振る動作などの行動的特徴を認証に利用することの検討も行っている. 本年度は,まず,視覚情報提示部の検討として,画像を認証に使用するための必要条件の整理と,第三者が背後から覗き見ても記憶が困難な画像の作成方法の検討を行った.ウェーブレット変換を使用して画像をサブバンドに分割後,ユーザの鍵となる画像の高周波成分を,窃用を困難にするための囮画像の低周波成分と重ね合せて合成する方式を開発した. また,認証装置内蔵の振動モーターを活用し,システムから提示される振動パターンに応じて,パスワードの代わりとなる視覚情報を回答する方法を変更する認証方式の検討を行った. さらに,ユーザの行動的特徴を認証に利用するための基礎検討として,加速度センサー及び赤外線深度センサーを使用して認証時のユーザの動作を記録・収集し,動作の個人差の分析や経時変化の傾向の分析を行った. 今後は,これらの成果をもとに,各要素技術を効果的に組合せた認証方式の確立を図るとともに,ユーザテストを通じて,使い易さの主観的評価を進める予定である.
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Research Products
(5 results)