2011 Fiscal Year Annual Research Report
授業の振り返りを支援する参観者による評価記録と記録閲覧インタフェースの研究
Project/Area Number |
22500107
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
加藤 直樹 東京学芸大学, 教育実践研究支援センター, 准教授 (00313297)
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Keywords | HCI / 教員養成 / 教員研修 / 授業記録 / ペン入力 |
Research Abstract |
本研究では,ペン入力インタフェースの高度化とその利活用,および,情報通信技術を用いることによる教員養成と教員研修の高度化を目指した研究の一環として,授業参観者からの評価や要点の指摘を電子的に記録し,授業を撮影した映像と共に閲覧できるシステムを開発している. 教員養成の現場には実践力を持った教員の養成が,現職の教員には授業力のさらなる向上が求められている.教員の授業力を向上させる重要な機会が,多くの教員や有識者から意見をもらうことのできる教育実習や公開研究授業である.その場において本研究で提案するシステムを活用することで,多くの人に授業を見てもらい様々な指導を得,その指摘を授業のどの場面に対応するのかと共に閲覧できることが可能になり,授業力向上のために非常に有効であると考える. 23年度は,22年度に開発した,手書きでメモをするという従来と同様の感覚で行えるようにペン入力インタフェースを採用したツール,及び,授業映像と参観者による記録を合わせて閲覧するツールの試用を通して,改善点の洗い出しを行い,次の点を24年度に行う課題として整理した. 前者のツールについては,デバイスの重さが問題であるため,デジタルペン等他のデバイスを活用するものを実装し,比較実験を行う.後者のツールについては,メモから映像という方向ではなく,映像からメモという方向の参照も必要であるため,その機能の追加を行い,比較実験を行う. なお,本研究の派生研究として,ペン入力インタフェースを活用した,コミュニケーションシステムの開発を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
23年度は22年度に開発したツールを実際に利用する事を通して,改善点を探る事を予定していたが,評価実験に用いる機材が少ない事から,実践的な評価が行えなかった.そのため,ツールの改良に若干の遅れが出ている.
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Strategy for Future Research Activity |
24年度はデジタルペンをターゲットデバイスとしたツールの実装を行い,実際の教育現場での実践を通して,本研究の目的の達成を目指す.先に記した通り,研究の進捗に若干の遅れがあるため,本補助金の研究期間以降も研究を継続することを視野に,研究を進めて行くことも必要であると考えている.
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