2012 Fiscal Year Annual Research Report
口唇動作を用いた多言語間の非発声ヒューマンインタフェースの研究
Project/Area Number |
22500112
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
山田 光穗 東海大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60366086)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ヒューマンインタフェース / 口唇検出 / 口唇動作履歴 / パワースペクトル / 日本語母音認識 / 英語母音認識 / 音声認識 / 発話訓練 |
Research Abstract |
本研究の目的は口唇動作を用いた非発声によるヒューマンインタフェースを、複数の言語間でシームレスに実現し、国際化、ボーダレス化の著しい各種装置のユーザーインタフェースの向上に貢献しようとするものである。最終年度であり、口唇特徴点の検出精度の向上、認識装置の小型化、日本語以外の他言語への適用、研究成果の論文化をめざした。 まず、口唇動作による母音検出装置について研究実績を述べる。口唇動作検出アルゴリズム及び認識ソフトウェアの最適化を行い、発話者によらず、口唇動作を高精度で抽出し単語認識を実時間で出力できるようにした。実用化レベルの検証として、小田急電鉄線の全駅について口唇動作のみで駅名認識が可能なことを示した。また、これまで単語を母音ごとに区切り発話させていたため、秦野(はだの)、大和(やまと)など母音列の一致する単語間では認識が困難であったが、連続発話についても分析を行い、母音列の一致する単語でも構成する子音の違いにより口唇動作履歴のパワースペクトルの相関に違いが生じ、認識可能なことを示した。さらにタブレットPCを用いて小型軽量化を実現し、日常生活の様々な状況で活用できる装置として具体化した。 他言語への適用については、日常生活でよく用いる英単語により検証を行い、ネイティブと日本人いずれの口唇動作によっても認識が可能なことを示した。一方、認識率には影響を与えないが、ネイティブと日本人の間で口唇動作に典型的な差異があることが分かり、発話教育への可能性を示すことができた。これらの結果を国際学会で発表するとともに東海大学紀要に掲載した。 3年間の研究成果の総括として、口唇動作を用いた非発声ヒューマンインタフェースとして十分に実用化の目処を立て目標を達成したと考えている。今後、この成果をヒューマンインタフェース機器への組み込みだけでなく、発話教育へと役立てていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)