2012 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高精度な力覚提示機能を有した没入型VRシステムにおける設計支援環境の構築
Project/Area Number |
22500114
|
Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
田村 祐一 甲南大学, 知能情報学部, 准教授 (50311212)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅谷 智弘 甲南大学, 知能情報学部, 准教授 (10397630)
中村 浩章 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (30311210)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 設計支援 / バーチャルリアリティ / 力覚提示 / 数値シミュレーション / 組立支援 |
Research Abstract |
1.電磁気解析への応用 今年度も引き続き,電磁場シミュレーション結果の力覚レンダリングの実現を目指す.本研究の目的の一つに,大規模な核融合実験装置への適用がある.実利用を考えた場合,組立工程を対象とした構造解析だけでなく,物体内部の電場・磁場の変化を見ながら設計を進めていく必要があることがわかってきた.そこで,力覚デバイスを用いて自由に形状を変化させながら,形状に応じた差分格子を作成し,FDTD(時間領域差分法)を用いた電磁界解析がインタラクティブに行うことが可能なシステムの構築を推進した. 2.情報提示環境の整備 本研究では、設計支援環境に力覚デバイスを導入し直感的に構造物の位置関係を把握可能なシステムの構築を行っている。一方で、構造物自体の情報や取り付け時の注意点などをいちいちマニュアルなどを参照しながら作業を進めるのは効率的でない。そこで、拡張現実感を利用した作業支援システムを提案した。本システムでは、あらかじめ構造物の画像データをデータベースに保存しておき、タブレット端末を通して構造物を見たときに、構造物のデータや組み立て時の例となる動画を流すこととした。本システムにより、より直感的に作業を進めることができると期待できる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画は力覚デバイスを組み立て支援システム、力学的な情報を提示するために利用するものだけであったが、現在では電磁気情報の提示、さらには訓練システムへの拡張とより幅広い分野の研究を進めている。一方で高精度化については、機器側の提示精度の問題から当初予定していた精度を出すことの要求度が低く、計算コストの増大だけが生じるという問題があることがわかったため、優先順位を下げ上記テーマに注力している.
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度も昨年度に引き続き,電磁場シミュレーション結果の力覚レンダリングの実現を目指す. 本年度は上記に加え,一人称視点の作業体験システムの構築を行う.これまでの研究では核融合実験装置のような比較的大規模なものの組み付けシミュレーションを実現すること,また実験装置内で起こっている現象を力覚デバイスを用いて体験することを検討してきた.前者に対しては,あくまでも組み立てシステムを構築するための前段階でのシミュレーションシステムであり,後者に関しては,実際に起こっている現象を把握するというもので,実際に自分自身が行うという性質のものではなかった.一方で設計さらには作業支援という点から考えると,自分自身が直接ものに触る・操作するという場合も当然ある.一般的にこれまで行われてきた研究では,コンピュータグラフィックス等を使用して,作業の訓練を行うというシステムが多く提案されてきたが,リアリティに欠けるという問題があった.そこで,今回組み立て等の作業に対して,一人称で体験可能なシステムの構築を行う.さらには,力覚デバイスを用いて作業環境を体験できるようなシステムを構築する.具体的にはHMD実環境のデータをあらかじめ録画するとともに,環境下に存在する各物体の形状を3次元測定しておき,それらに対して力覚フィードバックを与えるというアプローチで研究を推進していく。
|
Research Products
(7 results)