2011 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー画像による路面観測システムの構築に関する研究
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22500154
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 直樹 神戸大学, 海事科学研究科, 教授 (90188318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌原 淳三 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (60283917)
長松 隆 神戸大学, 海事科学研究科, 講師 (80314251)
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Keywords | 路面画像 / クラック / モルフォロジィ / 排水性・非排水性 / 路面性状 |
Research Abstract |
路面には、排水性・非排水性がありそのために路面の性状には前者のなめらかなもの、後者の粗いものの2種が存在する。非排水性路面では、クラックは細く、低コントラストである傾向がある。本年度は特にこの路面性状の差異に対応することを主な課題とした。非排水性路面に対してクラックを強調するためにエロージョン処理(収縮処理)を施すことを提案した。このエロージョン処理後の画像は、路面の観測業務を請け負っている企業での目視作業に用いられている表示画像(生成プロセスは非公表)と酷似しておりその点においても有用な強調処理であると考えられる。また、どちらの種別の画像(非排水性路面はエロージョン処理後の画像)に対してもクラック抽出の基本的なプロセスは同一であり、それは次のような手順となる。まず、修正cannyエッジアルゴリズムを用いてクラックの輪郭線を抽出する(クラック候補1)。次に、修正NiBlackアルゴリズムによる低輝度領域1の抽出を行い,クラック候補1との両者を用いた成長処理1を施す。修正ブラックハット演算により周りの画素と比べ特に沈み込んだクラック候補2を抽出し,p-タイル法による低輝度領域2まで成長させる成長処理2を施し、成長処理1・2で抽出された画像との論理積を求めクラック検出画像を得る。クラックの判定結果は出力されたクラック領域の長さ,輝度などからクラックの確からしさを確信度としてA:クラックB:目視による確認が必要C:目視による判定を必要とするがクラックの可能性は低いの3段階の判定値を出力する。提案方式を用いて、非排水性・排水性路面共に目視判定結果と比較する実験を実施し、排水性路面で正確性99.9%、再現性99.4%、非排水性路面で正確性94.9%、再現性94.8%を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非排水性・排水性の路面性状への対応を可能とし、さらに実用性を高めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
1.クラック抽出精度の向上を目指す 2.路面観測システム全体の設計にも着手する
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