2012 Fiscal Year Annual Research Report
口唇周辺から頸部にかけての表面筋電に基づく黙声認識に関する研究
Project/Area Number |
22500157
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
永井 秀利 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 助教 (60237485)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 黙声認識 / 無発声音声認識 / 重心推移法 / ウェーブレット解析 / 表面筋電 |
Research Abstract |
本研究課題における従来の研究で表面筋電信号の特徴を捉える手法の一つとして提案したウェーブレット係数の重心推移法 (Center-of-Balance Transition Method) を活用して,主として連続黙声認識や黙声子音認識についての研究を行った. 連続黙声認識に関しては,前年度までに行なってきた連続黙声2母音の変化点検出手法の改良を行った.重心推移の平滑化を2段階とすることで,変化点検出時のノイズとなりやすい重心値の細かい変化を抑制した.これを行なっても発声終了後の筋の弱い残存活動による誤検出がまだ多く存在したため,変化点候補によって切り出された区間の信号強度に基づく特徴を用いて変化点候補を絞り込むことで,適合率88.8%,再現率91.5%,F値90.1を達成することができた. 提案した変化点検出手法は,安定したペースで喋っている場合の連続2母音の変化点検出についてはまずますの精度を得ることができたが,同手法で設定したパラメータ値が発声速度の変動がある場合や子音が存在する場合にもそのまま有効とは言いづらいという課題も存在した.また,変化位置は点で検出されるが,自然な発声での変化は時間幅をもって行われるため,変化途中の不安定区間を同定する手法も求められた.そこで,重心推移に基づいて筋活動の増減やその変化速度を表現するための手法として,重心値の差分推移と呼ぶ手法を提案した.差分推移では,筋活動が強い時のふらつきのような無視すべき変化の影響を抑制する重みを加えることで,発声が変化する位置だけを捉えることを目指した.本年度の研究では,この差分推移を活用して,連続黙声母音の発声内容の認識や口唇の動きに特徴が生じうる子音として両唇音の判別を試みた.認識精度としては満足できるものではなかったが,今後の研究発展に向けての課題を抽出することができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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