2011 Fiscal Year Annual Research Report
動画像処理を用いる動的挙動解析と3次元構造復元の研究
Project/Area Number |
22500167
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大谷 淳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90329152)
|
Keywords | 表情認識 / パーティクルフィルター / 手振り認識 / 3次元復元 / 修正RANSAC / 動画像 / 移動カメラ / 樹木 |
Research Abstract |
本年度は、本研究の計画に従い、以下の4つの課題に焦点を絞って検討を進めた。 (1)人物全身像の姿勢推定 人物全身像の姿勢推定には、RGB画像に加えて距離画像も獲得できるセンサー、例えばKinect©センサーが有効である。ただ、KinectセンサーではRGBと距離画像用の視点位置のずれのため3次元計測誤差が生じる。そこで距離画像中の特徴点までの基準点からの距離を複数毎の画像で統計的に処理し、計測精度を向上させる方法を提案し、有効性の見通しを得た。 (2)人物の追跡・行動認識 手振りと表情の組み合わせを語彙とする手話動作の認識法として以下の手法を提案し検討を行った。離散コサイン変換(DCT)を用いて顔表情の特徴量を得、手の特徴としてはHOG特徴と手の動き軌跡を利用する。手と表情の特徴をCondensationアルゴリズムに入力し表情付き手話を認識する。実験により提案手法の有効性を検証した。 (3)移動カメラの位置姿勢推定と3次元復元 移動するKinectセンサーにより撮像されたシーン中の複数の移動物体を追跡・抽出するとともに、それらの構造の3次元復元を行う方法の検討を進めた。既に提案した時系列修正RANSACにより抽出した移動物体の特徴点の分類結果を用いた領域分類処理に、FeatureCut等を組み合わせることにより、領域分類精度の向上させた。 (4)樹木の挙動の解析 樹木の枝葉の揺れ等をKinectにより得られるRGBと距離動画像からパーティクルフィルターを利用して認識する方法を提案し、検討を行った。追跡対象の葉の色と3次元情報に基づくテンプレートマッチングを尤度計算に用いる手法の有効性の見通しを得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「9.研究実績の概要」記した4つの課題それぞれについて、今年度の研究計画の内容から若干の方向修正や追加検討を行ったものもあるが、達成度は概ね計画通りと考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
「9.研究実績の概要」に記した4つの課題(1)~(4)それぞれについて以下に述べる。(1)今年度の基礎的な検討をベースにKinectからのRGBと距離画像データを解析して、高精度に人物の姿勢を推定する方法を検討する。(2)表情と手振りの認識結果の統合法の検討に焦点をあてて進める。(3)移動物体が分離したり、融合したりする場合を扱う方法について検討を行う。(4)昨年度の葉単独の追跡法を、枝についている葉の集合の追跡を行う方法に進化させる方法について検討する。
|
Research Products
(8 results)