2011 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamic Textureを用いた惑星地表面特徴分類
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22500176
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 浩輝 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (00315110)
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Keywords | 惑星探査 / 動画像解析 / テラメカニクス |
Research Abstract |
前年度までに導出した,惑星地表面特徴分類のためのDynamicTextureモデル推定手法に対して,今年度は,「地表面テクスチャ」や「ローバー本体の走行速度」といった,惑星堆表面の土壌に起因する異なる種類の特徴を段階的に動画像データから識別するために有用な距離空間測度の検証と,それらに基づいた特徴分類手法の導出を行った.また,より現実的な条件から動画像を得るための車両型テストベッドの製作を行った. 以下,具体的な内容について箇条書きする. ・走行中の移動車両から得られる地表面動画像には,砂や礫のような粒子径の違いに起因する「地表面テクスチャ」の違いとともに,異なる土壌に起因する車輪の滑り,もしくは,その滑りの結果として表れる定常走行時の車体速度の違いが現れている.これらの物理的特牲の違いを考慮した分類を行うたゆのDynamic Textureモデルパラメータ空間内における指標として,計6極類の距離測度の導出を行い,それちを昨年度までに実験で得られた動画像データに適用した. ・上記実験データへの適用の結果,異なる物理的特性を含んだ動画像データに対して,個々の物理的特性の違いを複合的に(たとえば,砂上で遅い速度,礫上で早い速度等)分別する性能が高い測度と,地表面テクスチャ(たとえば,砂,礫等)のみに関して分別する性能がより高い測度があることが分かったため,これら複数の距離測度を段階的に適用することで異なる物理的特性ごとに特徴分類を行う手法を導出した. ・昨年度までの動画撮影時における走行方向が拘束されたテストベッドに対して,運動の自由度がより高い2輪型車両テストベッドを製作し,翌年度の実証試験に向けた準備を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の車両型テストベッド製作および実証試験に重点が置かれた研究計画に対して,提案手法の有用性を高めるための手法導出が予想以上に進展した.また,テストベッド製作に関して,次年度においてすぐに実証試験が遂行できる程度に準備が進んでいるため.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,車両型のテストベッドを製作し,惑星地表面を模擬した土壌(実験場)の上で走行実験を行おうとしている.昨年度までの走行条件に拘束があるテストベッドを用いた実験に対して,運動の自由度をより高め,さらに,地表面の照明条件を変化させるなど,より現実的な条件を考慮した実験を行うことで,現手法の有用性の確認や問題点の解明を進めていく.なお,必要最低限の基本的な駆動系を持つ車両型ローバーを実現するために,2輪を結ぶ車軸の中心位置が本体重心の直下にくる2輪型車両(ただし,2輪を結ぶ線と垂直前後方向に本体を支えるための補助輪を付加)を製作した.
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Research Products
(3 results)