2010 Fiscal Year Annual Research Report
人間との接触情報を基にした感情推定ペット型ロボットの開発
Project/Area Number |
22500180
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
大山 恭弘 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 教授 (00233289)
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Keywords | 感情推定 / 生活支援技術 / ペット型ロボット |
Research Abstract |
本研究は,ユーザとペット型ロボットとの接触情報、および環境から観測するユーザの行動情報を融合して,ユーザの感情推定を行うことを目的とする。 本年度の研究では、30種以上あると言われている人間の感情の中から,ロボット等への接触情報だけによく反応する感情の種類が何であるかを選定するための感情推定マッピング法の確立を目指した。本年度の成果は次の3点である。 (1)ペットロボットのセンサリングシステムの改良 (2)人の安心、恐怖、嫌悪などの感情を判別するための電子白状システムの試作 (3)画像に対する人の安心、恐怖、嫌悪などの感情判別の試み まず、(1)では、ペットロボット頭部に簡単な曲げセンサをマトリクス状に取り付けて、ユーザの「なぜる」、「叩く」等の接触情報を得るシステムが構築してあり、これを利用する予定であったが、柔らかな接触などでは十分な情報が得られないことが判明したので、さらにマトリクス状の静電容量タッチセンサを組み合わせ、両センサのデータを複合するとともに、それらをニューラルネットワークを利用した接触行動を判別するシステムを構築した。(2)では、人の安心、恐怖、嫌悪などの感情を判別するために、白状の先端に障害物を検出するセンサーを取り付け、障害物との距離を振動・音で被験者に伝えるシステムを構築した。(3)では、すでに人の感情結果の分かっている画像データより、画像データの色スペクトラム信号より、ニューラルネットワークを介して被験者の感情を推定する方法、およびその時の被験者の脳波信号との関連を検討した。これに関しては、画像データが膨大な情報量を含むので、解析するソフトウエアを導入して判別アルゴリズムを検討しているが、まだ十分な判別結果が得られていない。今後も引き続き検討すると共に、(1)、(2)のシステムに対するユーザの行動中の脳波データも解析し、感情推定を行なうアルゴリズムを開発する計画である。
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Research Products
(1 results)