2012 Fiscal Year Annual Research Report
双腕拘束作業における人間の力感覚・運動相互作用の解明とデバイス反力設計への応用
Project/Area Number |
22500186
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 良幸 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40336920)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 双腕作業 / 感覚・運動特性 / 反力設計 / 人間―機械系 |
Research Abstract |
本研究課題では双腕作業時の感覚-運動特性の関係を明らかにするため,さまざまな操縦負荷を精度よく提示可能な運動解析装置を開発した.最終年度までには特筆すべき新たな知見は得られなかったが,上肢運動における左右間の感覚‐運動特性は単腕時と大きく異ならない事などを示す実験結果を得られた.一方で,本研究の工学応用例として,両手によるステアリング操作時の反力知覚特性の測定を行った.実験では被験者に両手でハンドルを握らせて一定の基準姿勢を取らせた後,ステアリング角度を変化させて反力負荷をランダムに提示した.基本的には二次元平面上における場合と同じく,反力負荷に対する知覚特性はフェフィナーの法則にほぼ従うことを確認した.しかしながら,ステアリング角度が大きくなるにつれ異なる傾向を示すことも観測された.これは,ステアリング角度が大きくなると両腕が伸びて関節可動域限界付近となるため,提示反力を上手く感じ取れないのが主因と思われる.何れにしても,操縦インタフェースの機構が反力知覚特性に影響を与え得ることが示された.また,自動車運転時を想定して,運転姿勢から手足における反力知覚特性を推測するシミュレータを開発した.シミュレータには測定結果に基づいて数理モデル化した反力知覚特性と運動インピーダンス特性,そしてステアリングやペダルの操縦特性,エンジン特性,シート粘弾性をデータベースに組み込んだ.今回は特にアクセルペダル操作によるカーブ加速時を想定して,所望の反力知覚量を感じ取るためにはペダル特性やシート特性,エンジン特性をどのように調節すべきかを解析評価し,運転姿勢の違いによる操作感の変化を抑えるアプローチの一つを検証した.このように,本研究課題で主題とした,人間の感覚特性をシステム工学的に明らかにすることで,さまざまな操縦システムのさらなる高機能化に役立つ事を示唆することが出来た.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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