2012 Fiscal Year Annual Research Report
結合カオス回路網の特性調査とその情報処理ネットワークへの応用に関する研究
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22500203
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
西尾 芳文 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (80253227)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 非線形回路 / カオス / 複雑系 / 時空カオス / ニューラルネットワーク / カオス同期 / カオス工学 |
Research Abstract |
本研究では、多様な時空間パターンを発生する大規模な結合カオス回路網を構築し、回路実験・計算機による数値シミュレーション・理論解析を通して、大規模結合カオス回路網に発生する「位相同期パターンの時空間特性の調査」,「位相同期パターンの時空・周波数特性の調査」,「位相同期パターンの外部入力応答特性の調査」を行い、さらに、大規模結合カオス回路網の「位相同期パターンの複雑な振る舞いを有効に利用した情報処理ネットワークの設計」を行うことを目的としている。本年度に得られた主たる成果は以下の通りである。 1.RCカオス発振回路の結合系に見られるカオス同期の解析 外部入力信号に対してカオス発振を示す回路を複数結合した系に見られる同期現象について、回路実験と計算機シミュレーションによる調査を行った。キャパシタで結合した場合、外部入力信号の位相状態に応じて、カオスの同相同期と逆相同期が見られる場合があることを確認することができた。さらに、外部入力信号の位相状態を動的に切り替えることで、カオス同期の状態がスイッチングする複雑な現象の発生も確認することができた。 2.結合カオス回路網に見られるクラスタリング現象の調査 カオス回路を抵抗で完全結合したネットワークを対象とし、結合の強さを回路間の距離に応じて変化させると、配置される回路の密度に応じてカオス同期によって特徴付けられるクラスタリング現象が変化することを明らかにした。配置する回路の個数と位置を変化させながら数値実験を行い、クラスタリングの特性についての詳細な調査を行った。また、回路実験を行い、計算機シミュレーション結果の妥当性を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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