2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500207
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮島 廣美 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (60132669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重井 徳貴 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (90294363)
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Keywords | 連想記憶 / 量子コンピュータ / 量子探索 / グローバのアルゴリズム |
Research Abstract |
連想記憶については、これまでにもニューラルネットワークをはじめとして、(ファジィ)形態学的連想モデル等多くのモデルが提案されている。本研究は、グローバ等の量子探索アルゴリズムを一般化した量子連想記憶システムの構築を目指したものであり、本年度は以下のような成果が得られた。これらの成果は、学術論文、国際会議や国内の学会等で発表した。 1)量子連想アルゴリズムの基礎となる、グローバのアルゴリズムを改良した量子探索アルゴリズムを提案し、その有効性を理論とシミュレーションにより示した。この結果は、新しい連想記憶モデルを構築するための基本モデルとして利用できる。 2)形態学連想記憶モデルの能力の検討を行ったが、連想システムとしての能力は高くないことが明らかとなった。従って、本モデルによる量子連想モデルは有効でないと考えられる。 また、今年度は研究実施計画に基づき、以下のような検討も行った。 3)従来モデルにおける連想記憶システム、特に、ニューラルネットワークのホップフィールドモデルの研究についてのレビューを行い、モデルの有効性や欠点についての検討を行った。特に、相関型連想記憶学習の連想記憶モデルへの一般化についての検討を行った。 4)ファイル探索アルゴリズムの一般化モデルとしてのベンチュラ等の量子連想記憶システムのアルゴリズムについて詳しくレビューを行い、計算機シミュレーションによりその特性や限界を検討した。このモデルでは、あらかじめ記憶されていないパターンの連想記憶ではうまく働かないことを示した。
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