2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500207
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮島 廣美 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (60132669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重井 徳貴 鹿児島大学, 理工学研究科, 准教授 (90294363)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 量子コンピュータ / データ探索アルゴリズム / 連想記憶モデル / シュレディンガー方程式 / ハイパーキューブ |
Research Abstract |
量子コンピュータが,従来モデルに比べていかに優れているかについて多くの研究が行われている.その結果,Shor の因数分解や Grover のファイル(ファイル)探索アルゴリズム等の実用的にも興味あるアルゴリズムがいくつか提案されている.しかしながら実用的な問題への応用は少なく,量子システムがどの程度の能力があり,その限度はどのくらいかについては,あまり分かっていない.一方,量子システムを連想記憶に応用する試みもいくつかなされているが,必ずしも十分な能力をもつシステムは得られていない.本研究では,Groverのファイル探索を一般化した連想記憶システム構築の量子アルゴリズムの開発を通して,この問題にアプローチした.ファイル探索のアルゴリズムを連想記憶システムへ応用する研究については,これまでにもVenturaによる提案があるが,必ずしも満足できるモデルとはなっていない.筆者等は,はじめに,Groverのファイル探索アルゴリズムをシュレディンガー方程式上の連続時間アルゴリズムとして定式化し,任意の初期条件での探索アルゴリズムを提案した.さらに,これを基礎に,ハイパーキューブ上の量子ウオークを用いて連想記憶モデルを構築した.今年度は,次のような結果が得られた. 1) ファイル探索問題をシュレディンガー方程式上の問題として定式化し,連続かつ離散モデルのファイル探索アルゴリズムを提案し,その有効性を示した. 2) すべてのファイルからいくつかのファイルを除いた場合(連想モデルを含む)のファイル探索問題を,シュレディンガー方程式上の問題として定式化し,連続並びに離散アルゴリズムを提案し,その有効性を示した. 3) ファイル探索の一般化としての連想記憶問題を定義し,ハイパーキューブ上の量子ウオークを用いることで,連続と離散の場合の連想記憶アルゴリズムを提案し,その有効性を示した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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