2010 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期のコミュニケーションを駆動する社会的刺激としての共同参与に関する実証研究
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22500242
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋弥 和秀 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (20324593)
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Keywords | joint engagement / overhearing / 進化 / 発達 / コミュニケーション / 視線 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1:乳幼児期における対面コミュニケーションが社会的認知や言語発達に影響をおよぼすメカニズムを実験発達心理学的に検証し、行動データに基づいてその基盤を実証的に解明すること。2:成果に基づいた生物学的基礎-社会的経験の相互作用モデルを通じて、近年進展が著しい対話型映像メディアやロボティックスがコミュニケーションおよび教育に及ぼす効果を対面条件との比較の基に提示し、発達支援・発達障害療育実践に寄与しうる知見を提供すること、の二点である。今年度はまず、Joint Engagementが乳児(生後10ヶ月前後)の言語獲得に及ぼす影響に注目し、発達における対面コミュニケーションの機能を実験的に検討した。10ヶ月時点では、Overhearing的状況は対象児の語学習に有効とは言えず、視線を含めたアドレスを明確に伴った対面コミュニケーション条件のみで、従来の言語音声のみ提示する実験状況の結果が追試可能であり、語学習の傾向が見られることがあきらかになった。また、目の形態がJEの重要な手がかりである視線コミュニケーションの基盤であることを霊長類の種間比較にもとづいてあきらかにし、その形態が社会的要因を背景として進化したことを強く示唆する研究成果を、Evolution and Human Behavior誌に発表した。また、このようなヒト的対面コミュニケーションとその心理的基盤が進化してきた要因についての理論的考察をおこなった。
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Research Products
(5 results)