2010 Fiscal Year Annual Research Report
計算代数的手法を用いた大規模多変量推測の理論及び実用的アルゴリズムに関する研究
Project/Area Number |
22500252
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
原 尚幸 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (40312988)
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Keywords | マルコフ基底 / グラフィカルモデル / 分割表 |
Research Abstract |
一般に、離散指数型分布族のマルコフ基底の導出は容易でないことが多い.その原因は、マルコフ基底が非現実的なファイバーの連結性をも保証することによる。そこで、本研究では、離散のロジスティ・ソグ同帰モデルについて、現実的なファイバーのみに着目し、その連結性を保証するようなマルコフ基底の部分集合を導出し、実用的なモデル適合度の正確検定アルコリズムの提案を行った。 また、マルコフ基底の導出が困難な場合ても、moveの整数格子の基底である束基底の計算は、線形空間の核の計算であるので一般に容易である。そこてここでは束基底のみを用いても、モンテカルロシミュレーションによって、すべてのファイバーの連結性は保証されることを示し、さらにそれを用いた正確検定アルゴリスムを提案して、それがマルコフ基底を用いたものと変わらぬ安定性をもつことを示した。 またガウスグラフィカルモデルの最尤推定量の局所計算アルゴリスムの提案を行った。離散の階層モデルの場合には、条件付き独立関係に基づくモデルの分解を用いた推論の局所化が過去にも議論されてきたが、ガウスのモテルについては今まで議論されてこなかった。そこで、本研究では、ガウズグラフィカルモデルの共分散行列の最尤推定量の計算において、情報伝搬を用いた局所化アルゴリズムを提案し、従来型で3乗のオーターの計算量てあったものを、疎なモデルでは線形まて計算量を落とすことに成功した。
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