2010 Fiscal Year Annual Research Report
回答の内的一貫性に基づくWEB調査における不良回答の自動識別に関する研究
Project/Area Number |
22500255
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山田 文康 静岡大学, 情報学部, 教授 (40158217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
漁田 武雄 静岡大学, 情報学部, 教授 (30116529)
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Keywords | Web調査 / 不良回答 / 回答の内的一貫性 / 調査の信頼性と妥当性 / Satisficeな回答 |
Research Abstract |
1. 調査の実施とデータの取得 Web調査を模したパソコン上で動作する調査実施システムを利用し、調査環境の異なる2つの方法で調査を実施し、データを取得した. (1) 講義室での一斉調査(調査対象者数161名):スポーツを対象としたSD形式の調査項目、及び一般的な項目として性格検査項目(項目数72)の両方を調査票に加えてデータを取得した. (2) 「不良回答」が生じにくい環境を設定してデータを取得((調査対象者数52名):(1)と同じ調査票を用い、実験室で少人数(1回の調査で5名程度)の回答者を対象とし、しかも監督者が回答状況を常に監視している情況で調査を行った. 2. 分析結果の概要 (1) SDデータに対し、研究グループで開発した「不良回答識別手法」を適用したが、これまでの分析結果とは異なり、不良回答者と正常回答者を明確に識別することはできなかった.その原因はSD法での形容詞対の配置にあり、回答が回答尺度の一方に偏ることによるものと考えられた。これについては、形容詞対の配置を変更して再調査を行い、識別手法の精錬を目指す. (2) 性格検査項目では、SDデータと同様、一部の回答者において答カテゴリの中央集中傾向、連続する項目でのカテゴリ移動の減少傾向など「不良回答者特有の回答パターン」を示す回答者を見いだすことができた.今後は、反応の内的一貫性の観点から回答特性の分析を行う.
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