2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500283
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂本 一寛 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (80261569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘 香織 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (80453025)
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Keywords | 前頭前野 / 背側運動前野 / スパイク間間隔 / 臨界ゆらぎ / アトラクタ再構成 / 上肢運動 / グローバル・エントレインメント / 自己中心座標 |
Research Abstract |
代表者・坂本は、迷路ゲーム遂行中のサル前頭前野・背側運動前野の活動を解析した。前頭前野の神経活動については、前年度につづき、迷路のゴール表現の遷移前に見られる発火ゆらぎの解析を並行して解析した。その結果、サドル・ノード分岐、熊手型分岐、ホップ分岐のいずれでも発火ゆらぎは見られることが明らかとなった。また、そのようなゴール表現の自発的な変化を神経回路のアトラクタ再構成によってモデル化した。一方、背側運動前野の神経活動は、行う可能性のある行動を並列多重に表現していることが昨年度の結果より明らかとなったが、それらは、カーソルの方向やカーソルの経路など認知的なものであり、腕の動きなど運動に直接関わるものは少ないことが明らかとなった。 一方、分担者・橘は、脳性まひ児等がパソコン・インターネットを試用できるよう大型のキーボードの開発を進めている。脳性まひ児の空間認知・行動能力を考慮すると、キー配置は単なる格子状ではなく、対軸から放射状、つまり、自己中心座標(エゴ・セントリック・マップ)に従った配置が望ましいという結論にいたった。また、キーボード操作のような離散的・無負荷な運動に加え、連続的かつ環境と相互作用し、かつ、環境との間にグローバル・エントレインメント(脳・神経系-筋・骨格系-環境の間にリミットサイクルが形成されている状況)が形成されるような訓練機器の有効性について検討し、試作を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
サルの神経生理学的な研究では、創造的に行動を計画する前頭前野と、リスクに備え多重に行動を準備する背側運動前野という予想以上に対称的・相補的な機能分化が明らかになってきたこと。臨床面では、当初の計画が発展し、左右上肢と環境との間のグローバル・エントレインメントを利用した訓練機器や、・四肢不自由患者の空間認識能力も考慮したコンピュータ・インターフェースの開発が進んでいること。これらが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、動物の疾患モデルの開発などが問題となるであろうが、本研究期間および予算規模の範囲外であると思われる。技術的には、インターフェースの小型化が問題であるが、現在、ポータブル型を開発中である。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] 長期的な地域在宅生活の継続を目指したリハビリテーション医療に関する研究2012
Author(s)
水上昌文, 松田智行, 千田直人, 橘香織, 高村祐子, 大輪康子, 大仲功一, 橋爪佑子, 内田智子, 齋藤由香, 唐澤瞳, 上岡裕美子, 浅川育世, 川波公香, 渡辺明子, 大塚裕子, 永藤操, 木下由美子, 上野友之, 笹島京美, 仲田花野, 冨田和秀, 居村茂幸, 和田野安良
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Journal Title
茨城県立医療大学地域貢献研究報告書
Pages: 1-53
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