2010 Fiscal Year Annual Research Report
ミクログリアの新しい生理機能:GnRHニューロン活動調節への生理的関与
Project/Area Number |
22500298
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
明間 立雄 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (60128585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 仁美 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (50410064)
掛橋 千彰 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (80535683)
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Keywords | ミクログリア / プロスタグランジン / シクロオキシゲナーゼ / ゴナドトロピン放出ホルモン |
Research Abstract |
1. In vitro系を用いたミクログリアによるGnRHニューロンの調節の解明と関与する因子の探索: 平成22年度は培養系の確立に重点を置いたが、新規にガス配管工事が必要となってクリーンベンチの設置が遅れたため、実験の着手に遅れを生じた。密度勾配法により、マウス脳からのミクログリアの初代培養を試みた。分離方法の改善を重ね、現在50%程度のミクログリア含有率である。アストロサイトやオリゴデンドロサイトの影響を抑えるためには純度をさらにあげる必要があると思われる。 2. PGESの細胞局在の2重免疫染色法による検討: Cayman社製mPGES-1、mPGES-2、cPGES抗体を用いてPGESの細胞局在を検討した。並行してWestern blotting法により抗体の特異性を検討したところ多数のバンドが確認され、抗体の特異性について疑問が生じた。現在、免疫染色の結果のin situ hybridization法による検証を計画している。 3. 視索前野におけるCOX-1発現細胞種の動物種差の検討: In vitro実験着手の遅れにより生じた余裕時間を利用して実験を追加した。COX-1発現細胞種およびそのGnRHニューロンとの解剖学的関係について、動物種差の有無を雌ラット、マウス、モルモットを用いて免疫組織化学的に検討した。視索前野の脳実質内ではラット、マウス、モルモットともCOX-1はミクログリアでのみ発現し、ミクログリアの関与の普遍性が示唆された。モルモットでは血管内皮様細胞の一部でもCOX-1の発現が観察された。 4. ミクログリアに対する性ステロイド作用の検討: ミクログリアに対するステロイド作用を検討する前提として、ラット脳のプロゲステロン受容体の免疫染色を行い、免疫陽性細胞を確認した。
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