2010 Fiscal Year Annual Research Report
悪性神経膠腫における腫瘍前駆細胞とそのニッチの同定
Project/Area Number |
22500323
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
小森 隆司 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (90205526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 惇 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80225862)
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Keywords | ヒト悪性膠腫 / chondroitin sulfate proteoglycan / astroctoma / oligodendroglioma / glioblastoma |
Research Abstract |
今年度は以下の2点について解析を行った。 1)ヒト悪性膠腫におけるCSPG4陽性細胞の探索 Oligodendrocyte前駆細胞(OPC)は悪性膠腫の前駆細胞の一つとして着目されているが、ヒト悪性膠腫においてOPCの存在は確認されていない。マウスモデルにおいてOPCが発現していることが知られているchondroitin sulfate proteoglycan 4 precursor (CSPG4)抗体を用いて、glioblastomaやoligodendrogliomaを含む悪性膠腫の手術検体に対して3種類の抗体を用いて免疫組織学的にOPCの有無を検討した。その結果、oligodenndrogliomaとglioblastomaの一部で局所的に膜様の染色性を得た。少なくとも一部の悪性膠腫はOPCが含まれていると推定された。しかし、抗体によるばらつきが大きく、また、CSPG4陽性細胞と陰性細胞に形態学的な差異は認められなかったことから、他のマーカーによる同定が必要であると考えられた。 2)Grade II glioma再発症例における初回治療時の再発予測因子の検討 初発grade II 55例のうち、再発例は11例で、astrocytoma 4例、oligodendroglioma 3例、oligoastrocytoma 4例であった。臨床的危険因子として部分摘出、diffuse type、メチオニン高集積が、病理学的因子として局所的退形成性、gemistocyteの混在、局所的なKi-67標識率の上昇、微小検体が抽出された。
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Research Products
(1 results)