2012 Fiscal Year Annual Research Report
家族性脳血管性認知症CADASILにおける血管変性メカニズムの解析
Project/Area Number |
22500327
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Research Institution | 独立行政法人国立長寿医療研究センター |
Principal Investigator |
渡邉 淳 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 共同利用推進室, 室長 (90321843)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 痴呆 / 脳神経疾患 / プロテオーム |
Research Abstract |
血管性認知症において原因遺伝子Notch3が同定されている家族性脳血管性認知症CADASIL (Cerebral Autosomal Dominant Arteriopathy with Subcortical Infarcts and Leukoencephalopathy)に着目し、変異Notch3を導入したノックインマウスを用いて、変異Notch3が血管の変性にどのように関わるか生化学的解析を行い、分子レベルでの解明を試みた。 変異型Notch3ノックインマウス脳では野生型と比較して、幼若期、老齢期でNotch3蛋白質の増加が見られた。しかしながら、当初計画していた1年齢の野生型及び変異型Notch3ノックインマウス脳の網羅的なプロテオーム解析では顕著な違いが見られなかった。そこで、マイクロアレイによって、野生型と比較して変異型で発現量が変化する遺伝子を検索した。マイクロアレイによって違いが見られた遺伝子の一つとして、Calcium/calmodulin-dependent protein kinase IIα(CaMKIIα)が抽出された。ウエスタンブロットによって蛋白質レベルでの変化を解析したところ、トータルのCaMKIIαについてはそれほど違いが見られなかったが、老齢ノックインマウス脳でリン酸化CAMKIIαが増加していることが確認された。変異Notch3ノックインマウスでは平滑筋細胞層の形態的変化が観察されていることから、今回同定した遺伝子もしくは蛋白質をさらに詳細に解析することで、CADASILの発症機序の解明に貢献できると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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