2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内TDP-43蓄積細胞および動物モデルの構築とその応用
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22500345
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Research Institution | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
Principal Investigator |
野中 隆 公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, 副参事研究員 (30356258)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | TDP-43 / 筋萎縮性側索硬化症 / 前頭側頭葉変性症 |
Research Abstract |
今年度は,筋萎縮性側索硬化症(ALS)および前頭側頭葉変性症(FTLD)の新たな治療薬の開発を目指して,TDP-43の細胞内凝集体形成を抑制する低分子化合物の探索を行った。今回試験した化合物は,我々が開発した細胞モデルの実施許諾契約を締結した国内製薬企業から提供された7化合物(化合物A~G)および我々が所有する化合物ライブラリーのディメボンあるいはポリフェノール化合物であるプルプロガリン(2L)およびゴシペチン(1B)である。これらを用いて,TDP-43の欠損変異体(deltaNLS&187-192)およびC末端断片(GFP219-414)の発現による細胞内凝集体形成の抑制効果について試験した。まず,GFP219-414の凝集体形成に関して化合物の効果を調べたところ,ポジティブコントロールとして使用したディメボンは,GFP219-414発現による凝集体形成を効率よく阻害したが,化合物A,B,C,2Lおよび1Bには,いずれもC末端断片の凝集体形成を抑制しなかった。また,核移行シグナルおよびその周辺配列の欠損変異体(deltaNLS&187-192)の発現による細胞内凝集体形成に対する化合物の効果について検討した結果,ポジティブコントロールとして使用したディメボンでは,約80%の凝集体形成の抑制効果が認められた。一方,化合物A,B,E,Fおよび1Bにおいても,ディメボンと同様に,40~50%程度の阻害効果が認められた。また,化合物Cおよび2Lには,そのような抑制効果は認められなかった。以上の結果より,今回見いだされた化合物は,ALSやFTLDの新たな治療薬として,今後さらに動物レベルでの基礎的な試験などを積み重ね,さらに開発されていくことが大いに期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)