2012 Fiscal Year Annual Research Report
三次元眼球運動の制御メカニズム-輻輳性眼球運動の神経機構-
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22500355
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
杉内 友理子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30251523)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 輻輳 / 開散 / 核上性細胞 |
Research Abstract |
昨年度の解析で示唆されたネコの内直筋の運動ニューロンの分布域の中で、特にサルのC group (Buttner-Ennever and Akert,1981) に相当すると思われるニューロンが存在する領域に投射する、核上性のニューロンに着目し、その入出力機構の解析を行った。上丘の各部位に、順行性神経標識物質であるdextran biotin (DB)を注入し、中脳において中心灰白質から網様体における投射部位を解析した。その結果、上丘の頭側部を含む注入により、動眼神経核の背側部の中心灰白質に属する領域から中脳網様体にかけての領域に投射が認められた。 次に、内直筋神経にwheatgerm agglutinin-conjugated HRP (WGA-HRP) を注入し、核上性ニューロンをシナプス超え標識法により標識させ、同一動物で上丘にDBを注入した標本で、WGA-HRPに対する発色とDBに対する発色の二重染色を行った。その結果、同一切片上で、動眼神経核の背側から中脳網様体にかけての領域に存在する、内直筋への核上性細胞に上丘からの投射が存在することを示す知見を得、この経路が輻輳性眼球運動に関与することが示唆された。上記の知見は、上丘頭側部が輻輳性眼球運動に関わっていることを示す、 Guittonらおよび Ohtsukaらのデータを支持するものである。上丘は急速眼球運動の下位中枢としてよく知られているが、その頭側部が輻輳性眼球運動にも関与しているとことは、この部位が急速眼球運動と輻輳性眼球運動の相互作用のおこる場である可能性を示唆し、その神経回路の実態は今後の研究課題である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)