2012 Fiscal Year Annual Research Report
ドップラ光コヒーレンス断層法による脳皮質深部微小循環調節機構の解析
Project/Area Number |
22500376
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
関 淳二 関西大学, 先端科学技術推進機構, 研究員 (20163082)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ドップラOCT / 神経循環カップリング / 機能的カラム / 層構造 / 穿通枝血管 / 周波数領域OCT / 脳微小循環 / 血糖値 |
Research Abstract |
脳皮質は脳表と平行に機能的カラム、垂直に層構造というサブミリメータスケールの3次元構造を有するとともに、神経活動も局在化している。神経活動に伴う酸素需要の増大は局所血流の増大を必要とし、神経循環カップリングと呼ばれる血流調節が為されている。皮質内の神経組織におけるこのカップリング機構を解析するためには、脳皮質を深さ数mmにわたり、数um程度の空間分解能で観察する必要がある。光干渉断層法(OCT)はこれら条件を満たすが、皮質深部の微小血管を構造画像から同定するのは困難である。本研究は、血流によるドップラ偏移を検出し微小血管のマーカーとすることにより、脳皮質深部微小血管の3次元構築及び血流速度分布の計測法を確立し、神経活動に伴う脳局所血流変化の解析への応用を目的とした。 ラットを用いたin vivo実験によって、本手法が皮質の2mm程度の深さまで微小血管を可視化可能なこと、また深部微小血管の血流速度を定量的に評価出来ることを示した。また、同時計測した大腿動脈圧を基準にして深部微小血管血流の拍動性が定量化でき、動静脈の分別を可能にした。 本システムを用いて、下肢電気刺激した際の脳神経活動による血流変化を体性感覚野の広い範囲で計測した結果、下肢感覚領域を走る血管では、軟膜細動脈、穿通枝動脈、静脈のいずれも10%程度の血流速度増大を示したのに対し、他領域の微小血管で有意な変化は見られなかった。 更に、時間領域OCTに加え、周波数掃引光源を用いた周波数領域OCT法を導入するとともに、ガルバノスキャナーを用いた2次元走査を行うことによって、OCT画像取得を大幅に高速化することが出来た。このシステムを用いることにより、皮膚におけるOCT信号強度の深さ方向依存性と血糖値との間の相関を確かめることができた。本手法は血糖値の非侵襲的評価につながると期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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