2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500388
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
田口 修 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (00142167)
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Keywords | 骨髄細胞 / 骨髄移植 / 放射線照射 / 再生 / 間質細胞 / 上皮 / 上皮・間質相互作用 / マウス |
Research Abstract |
GFPトランスジェニックマウスの骨髄細胞を致死量のX線を照射したマウスの静脈に注射しておく(BMTマウス)と、すべての臓器でドナー由来の細胞が組織細胞となっているのを確認している。このドナー由来の細胞がどれだけ長く臓器内に留まるかを検討した。BMTマウスに再度致死量のX線照射し、今度は野生型マウスの骨髄細胞を注射した。1ヶ月後の検索で、GFP由来のリンパ球はほぼ消滅していた。さらに6ヶ月後の検索で各臓器を蛍光顕微鏡で検索したところ、全ての臓器でGFP陽性の組織細胞が観察できた。このことは一度組織に侵入して、組織細胞となった骨髄細胞は長期間その部位に留まり、組織細胞として機能していることが伺える。 注射した骨髄細胞は放射線照射を受けた臓器に直接進入するのか、あるいは骨髄を経由して各臓器に行くのかを検討した。そのために外科的に開腹し、全身を鉛板で覆い、盲腸や脾臓のみにX線を照射したマウスと、盲腸のみをシールして全身にX線を照射したマウスを作製し、それらのマウスにGFP^+の骨髄細胞の注射を試みた。その結果盲腸と脾臓のみにX線を照射しておいても、それらの臓器の再生のためにドナー細胞はまったく関与しなかった。ところが盲腸をシールしたマウスにおいては盲腸にも沢山のドナー細胞の進入が見られた。このことはX線を照射されたマウスにおいてはドナー細胞はまず骨髄に入り、その後で末梢に進出していくことを示している。 BMTマウスにおいて移植したGFP^+骨髄細胞はどれだけの時間で末梢に出現するのかを腸と肺を対象に検討した。その結果CD45陰性の細胞が24時間後から間質に観察できた。そしてその細胞は3日後まではCD45陽性のリンパ球に比べて20倍ちかく多く存在した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
骨髄細胞による臓器の再生には上皮・間質相互作用が重要であることが明らかとなってきたことから、研究は当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策) 骨髄移植によりリンパ球系の細胞よりもはやく間質系と思われる細胞が早く末梢に出現することが明らかとなった。臓器の再生に関して骨髄由来の間質細胞が重要な役割を担っていることが伺える。臓器の再生に関して間質・上皮の相互作用を注目して行きたい。
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Research Products
(5 results)