2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500394
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
松浦 哲郎 摂南大学, 薬学部, 准教授 (20268494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉木 淳 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, 研究員 (40212310)
尾崎 清和 摂南大学, 薬学部, 講師 (40268496)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 先天異常 / Coloboma / 動物モデル / 病理 |
Research Abstract |
眼colobomaは虹彩・網膜・脈絡膜等の眼球構成組織を欠損するヒトの先天異常であるが、モデル動物は少なく、治療法や遺伝的な原因解析はほとんど進んでいない。我々が発見した眼coloboma系統マウス・ラットは形態的にヒトの眼colobomaと極めて似た病態象を示す。この貴重な動物モデルの病態について形態学的・遺伝学に解析を進めることで、ヒトの眼colobomaの疾患原因を明らかにし、治療への足がかりに寄与できると考えている。眼colobomaでは両側の眼杯裂縁が癒合する際に障害が生じると考えられている。本年は正常マウス胎児の眼杯裂縁が癒合する際に発現するvax2遺伝子に焦点をあて研究を進めた。FLSマウスおよびFLSマウスおよびCBA系統間のF1を作製し、胎生12.0日の胎児を採取後、4%パラホルム液で24時間固定後、常法に従ってパラフィン標本を作製し、眼杯裂閉鎖に関与することが知られているvax2遺伝子のcRNAプローブを用い、in situ hybridizationによりその発現を検索した。その結果、正常な眼杯裂閉鎖を示したF1胎児の全ての眼球の眼杯裂腹側に明瞭なvax2のmRNA発現が認められた。一方、FLS胎児ではほぼ1/2の眼球に眼杯裂閉鎖異常(coloboma)が生じ、残りの眼球では正常な眼杯裂閉鎖が観察されたが、colobomaの発現の有無にかかわらず全ての眼球の眼杯裂腹側でF1と同等のvax2のmRNA発現が認められた。以上から報告されているvax2のノックアウトマウスの眼colobomaとFLSマウスでは形態的にも形質発現の頻度からも、両者は極めて酷似していることは明らかであったが、本研究に用いたcRNAプローブではvax2のmRNAの発現低下がFLSマウスには認められず、今後vax2遺伝子の点突然変異等を含めてさらなる検討が必要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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