2012 Fiscal Year Annual Research Report
ホルモン分析のための流体制御を利用した非侵襲イムノセンサの開発
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22500400
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山口 昌樹 岩手大学, 工学部, 教授 (50272638)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 計測工学 / 生物・生体工学 / 分子認識 / 流体工学 / ストレス |
Research Abstract |
本研究では,臨床現場でストレス関連疾患の非侵襲的な即時診断に利用できる診断技術として,これらの疾患と関連性が強い特定の唾液中ホルモンであるコルチゾールを指標 (バイオマーカー) とし,その検出に抗原-抗体反応を用いる高感度なイムノセンサを開発することを最終目的とした。本年度は,唾液採取器具の考案・試作,診断アルゴリズムの考案と,試作したイムノセンサの総合評価を行った。 1. 唾液採取器具の開発:唾液の自動定量採取に用いられる使い捨て式の唾液採取チップとして,3ステップで唾液を定量することができる専用器具を考案した。射出成形で量産試作した唾液採取器具において,変動係数CVは最大で8.8%に抑えられ,テストラインの位置を設定することで,所定量の唾液が採取可能であることを示した。 2. 診断アルゴリズム:唾液コルチゾール濃度は個人差が大きいが,朝平均値/夕方平均値の比を用いれば,一般的精神健康調査28項目版 (GHQ-28) のうつ傾向という非常にわずかな心理的変化を判定できる可能性を示した。しかし,1日だけの測定精度はそれほど高くなく,数日間繰り返し測定することに意義があると考えられた。 3. 総合評価:実証実験は,岩手県内のA中学校の協力を得て,時期を変えて2回実施した。濃度0.1 – 10 ng/ml の範囲において,従来法であるELISAに対して,相関係数R^2= 0.92の良好な特性が実証された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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