2012 Fiscal Year Annual Research Report
自然環境下で感覚情報の客観計測を可能とする脳内ダイポールイメージング
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22500404
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
堀 潤一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80209262)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 神経工学 / 脳波 / 逆問題 / 可視化 / 感覚情報 |
Research Abstract |
本研究では、体性感覚情報関連の脳機能測定技術を確立するため、自然環境下で非侵襲的にかつ高精度に脳内電気活動を可視化(イメージング)することを目的とした.これまで空間分解能を考慮した電極配置,電極数削減などによる計測技術の最適化を行うとともに、信号・雑音の情報を考慮した脳内等価ダイポールイメージングを適用することにより,自然環境下でも高精度測定を実現した.今回,脳賦活部位を特定するため,等価ダイポールイメージングから実形状脳表面上へ投影し,脳皮質電位イメージングを求めた.脳皮質電位を求めるためには,まず頭皮電位から脳内ダイポール強度分布を推定した後,伝達関数を適用する必要がある.シミュレーションにより高分解能高精度の脳皮質イメージングを導出するための等価ダイポール分布の配置について検討した.シミュレーション結果をもとに,左右手足の体性感覚刺激実験を実施し,脳皮質イメージングを適用した.脳皮質イメージングにより空間分解能の高い脳電気活動を推定できた.刺激後約80msにおける脳皮質イメージングに注目したところ,体性感覚野における賦活部位は生理学知見であるPenfieldマップと一致した.つまり,手指への刺激では,刺激と対側の一次体性感覚野に局在化し,足指への刺激では,左右に関わらず頭頂部一次体性感覚野に局在化した.足指への刺激では,刺激から賦活までに至る時系列データに注目することで,左右の差異を識別できた.以上より,脳内ダイポールイメージングを用いた脳皮質電位分布を求めることにより,非侵襲で体性感覚に由来する脳内電気活動を可視化できる可能性を示した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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