2012 Fiscal Year Annual Research Report
高分子ナノミセル型インドシアニングリーンを用いたがん診断・治療技術の開発
Project/Area Number |
22500406
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
増本 一真 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (50464136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守本 祐司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 准教授 (10449069)
加藤 文度 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60204492)
長田 哲次 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (60264058)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 医用光・熱工学 / ナノ材料創製 |
Research Abstract |
本研究では、がん組織特異的に集積する光増感剤として、Indocyanine green (ICG)の高分子ミセル化を図った、全く新しいナノドラッグデリバリー型製剤を開発し、高効率な光線力学療法(PDT)の確立を目指している。 初年度(H22)は、リン酸カルシウム高分子ミセルにICG を封入したICG- CaP型高分子ミセルを調製し、その基本特性を調べた。その結果、ICG- CaP型高分子ミセルは水溶液中で安定しており、光暴露による退色が起きにくいことが示唆された。また、細胞への取り込みを見たところ、ICG- CaP型高分子ミセルはICG単独の場合に比べ4倍速く取り込まれることがわかり、細胞移行に優れていることが判明した。 第二年度(H23)は、両親媒性ポリデプシペプチド(親水部:ポリサルコシン,疎水部: ポリ乳酸)の自己組織化により形成される高分子ミセルの内核にインドシアニングリーン(ICG)を内包したICG内包高分子ミセル(ICGm)を用いて、皮下へのがん細胞移植による担がんマウスモデルを作製し、腫瘍の診断が可能であるか否かを検討した。近赤外線光(808 nm)を照射することで、体外より腫瘍組織に集積するICGmのICG蛍光を検出することが可能であった。ICGm投与後48 - 72hにおいて、腫瘍部位が高いコントラストをもって描出され、周辺組織と明瞭に識別できた。他方、ICG単体では、腫瘍をイメージングすることはできなかった。本法によって皮膚下に存在する腫瘍細胞を非侵襲的に診断することが可能であることが示された。 本年度(H24)は、H23に使用したICGmと基本構造は同じであるものの、内包するICG濃度を15倍にまで高めた、PDT用の高分子ミセル(ICGc)を構築して、PDTを実施したところ、担がんマウスモデルにおける腫瘍増殖を抑制することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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