2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞表面様単分子膜を用いたバイオイメージング技術の開発
Project/Area Number |
22500417
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
古池 哲也 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (10360942)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | シクロデキストリン / 両親媒性化合物 / 自己集積化 / 糖鎖クラスター効果 |
Research Abstract |
本研究では、糖鎖クラスター素子開発の一環として、糖鎖をクラスター化させる土台部分としてrigid、かつsymmetryな構造を有している環状オリゴ糖シクロデキストリン(CD)に着目し、CD上に生理活性糖鎖、および長鎖脂肪酸が結合した糖鎖結合型両親媒性シクロデキストリン(両親媒性GlycoCD)の合成法の確立と、調製したGlycoCDを用いて2次元的な分子集合体である単分子膜の形成挙動に関しての評価を目的としている。 昨年度までに、CD上に脂溶性部分として、3種類の長鎖脂肪酸(ラウリン酸、ミリスチン酸およびパルミチン酸)を導入し、糖鎖部分としてはN-アセチルグルコサミン、ガラクトース、N‐アセチルノイラミン酸等の単糖を導入した両親媒性GlycoCDの初歩的な合成に関して検討を行った。本年度は、両親媒性GlycoCDの合成法の確立と、気-液界面で調製した単分子膜の表面圧-分子占有面積(π-A)等温線を測定することで、単分子膜の安定性、気密性に関しての検討を行なった。 両親媒性GlycoCDの合成に関しては、CD部分と糖鎖部分に適切なスペーサー部分を導入することにより、効率的にCD上に糖鎖を付与することに成功した。得られた両親媒性GlycoCDを用いて、単分子膜を作成し、π-A等温線を測定たところ、40-50 mN/mの崩壊圧を有することが分かった。この値は、比較物質として調製した糖鎖を持たない両親媒性GlycoCDの値とほぼ一致した。脂質部分の専有面積を算出したところ、計算値は理論値とほぼ一致し、極めて気密性の高い膜が形成されていることが確認された。 上記の単分子膜形成技術を用いて、金薄膜上での膜形成を行うことにより、気密性ならびに流動性に優れた表面プラズモン共鳴(SPR)用センサーチップとして、高感度な分子レベルでの糖-タンパク質間のセンシングが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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