2010 Fiscal Year Annual Research Report
検査・処方データを利用した多数薬剤配合による副作用の自動抽出
Project/Area Number |
22500432
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高林 克日己 千葉大学, 医学部・附属病院, 教授 (90188079)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 隆弘 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (40323422)
|
Keywords | 薬剤反応性 / 生体生命情報学 / 人工知能 / 副作用 / 肝障害 / テキストマイニング |
Research Abstract |
今年度の研究では1991年1月から2010年9月までの全ての入院219,663症例を対象に、副作用の発症以前に使用した薬剤とその併用症例を取り出し、副作用の発症率を主に肝機能障害において求めた。また併用については単剤の発症率を基に併用における予測値を求め、この予測値よりも有意に発症率を呈する組み合わせを相互作用のある症例として検出を試みた。その結果、実際の発症率が予測値を大きく超える併用例が複数検出された。例えばアロシトールとバクター顆粒が挙げられる(14例中の約80%)。しかしこのバクタの例を含め、それらの組み合わせが実際に問題である例はほとんどなく、背後にある病態や他の薬剤の影響がほとんどであった。このようにそれらが真に相互作用による副作用であるかを判断するには、個々の症例に対する医学的な検討を要するが、本手法は相互作用をもつ薬剤併用の候補を探索する第一段階としては有用であると考える。また逆にテキストマイニングにより副作用症例を求め、これと実際の検査異常値を用いることで、各種異常がテキストから検出できるかを検討した。例えば単に血小板減少と記載されているものが1586例であったのに対し、血小板数が実際に低下している数は3989例で、このうち重複(適切な例に記載があるもの)は622例にすぎなかった。単語によってこの重複程度に違いがあるものの、テキストマイニングによる適切文書の抽出は容易ではない事が推察された。
|
Research Products
(2 results)