2012 Fiscal Year Annual Research Report
慢性心不全における下肢陽圧負荷心エコー法の臨床的有用性の確立
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22500437
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山田 博胤 徳島大学, 大学病院, 講師 (40380084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 紀子 徳島大学, 大学病院, 医員 (10533127)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 左室拡張能 / 心エコー・ドプラ法 / 慢性心不全 / 下肢陽圧負荷 / 予後 / 僧帽弁口血流速波形 |
Research Abstract |
【目的】僧帽弁口血流(TMF)および僧帽弁輪運動(MAV)速波形の指標は,心不全の予後推定に有用であるが,軽症心不全患者における予後予測は難しい.本研究では,軽症心不全患者において, LPP負荷時のTMFの反応性が将来の心事故予測に有用であるかどうかを検討した. 【方法】安定期の洞調律の不全患者270例を対象とした.うち21例では,心臓カテーテル検査と同時に心エコー・ドプラ検査を施行し,LPP負荷前後の各種指標を比較した.負荷前のTMFは,235例が弛緩障害(RF)パターン,35例が偽正常化(PN)パターンを示した.RFパターン例に対してLPPを行い,負荷中もRFパターンであった例を安定RF群(n=161),負荷によりPNパターンに変化した例を不安定RF群(n=74)に分類した.この3群について,その後の死亡,心事故(心臓死,急性心不全,急性心筋梗塞,脳卒中)について観察を行った. 【結果】左室径,左室駆出率,E,e'には安定RF群と不安定RF群の間に差がなかったが,不安定RF群のE/e’,左房容積指数は安定RF群と比べて有意に大で,MAVの心房収縮期波高は有意に小であった.不安定RF群の全心事故および急性心不全回避率は,安定RF群に比べて有意に劣っており,PN群のそれとほぼ同等であった. 【結語】TMFがRFパターンを呈する軽症心不全患者において,LPP負荷時のTMFの反応性は予後を規定する因子であり,LPPを用いた”前負荷ストレス心エコー法”は臨床的に有用な方法であると考えられた. 上記の結果について論文を作成し,New England Journal of Medicineに投稿したが,不採用であり,Circulationに投稿の準備を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定数の患者エントリーおよび経過観察が終了し,論文執筆を行うことができた.医学雑誌への掲載を目標に準備を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
慢性心不全患者において,下肢陽圧負荷時の僧帽弁口血流速波形の変化が予後を予測する試験については,論文投稿を行う. 下肢陽圧負荷の反応性と心肺機能検査(CPX)による運動耐容能との関係については,症例を増やして,検討を追加する.
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Research Products
(7 results)