2010 Fiscal Year Annual Research Report
磁気共鳴断層撮像装置における超高速無音撮像法に関する研究
Project/Area Number |
22500438
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
妹尾 淳史 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (00299992)
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Keywords | 磁気共鳴断層撮影装置 / 無音撮像法 / BURST法 / VERSE法 |
Research Abstract |
本研究の目標は,磁気共鳴断層撮影(MR)検査の撮像時に全く騒音が発生せず,しかも臨床診断に用いられているコントラストと同等の画質が得られるという画期的な超高速撮影法を開発することである.無音撮像法の実用化は,検査を受ける被検者のみならず,MR検査室全体の環境にも大きく影響し,検査を受ける患者のみならずMR検査に携わる医療スタッフや医師など全ての人たちに福音をもたらす 本研究の研究計画としては1年目に無音超高速撮像法の基となるBURST法を作成し、2年目に低勾配磁場に対するRF励起パルスの最適化を図る予定であった。しかし、本学所有のMRI装置が更新のために製造メーカが変更となり撮像シーケンスの開発環境が変更したため、本年度は2年目のRF励起パルスの最適化を先行しておこなうことにした。 RFパルスの最適化は既存技術であるVERSE法を静音化に応用し、PC上でシミュレーションをおこなった。元となるスライス選択RFパルス及び傾斜磁場はsinc形RFパルス(パルス幅:4ms、RFバンド幅:1kHz、フリップ角:90)とそれに伴う台形傾斜磁場である。選択励起スライス厚は5mmとした。選択励起パルスの位相再収束用傾斜磁場は傾斜磁場強度を半分とした。立ち上り傾斜磁場が500[Gauss/cm/sec]以下でパルス幅が最短になるようにRFパルス及び傾斜磁場波形を設計した。 RFパルス印加時間,傾斜磁場印加時間,RF最大出力強度,最大傾斜磁場強度,最大立ち上り傾斜磁場強度の全ての項目において通常のRFパルスとほぼ同様の値で静音化レベルに設定可能なことを明らかにした。
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