2011 Fiscal Year Annual Research Report
磁気共鳴断層撮像装置における超高速無音撮像法に関する研究
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22500438
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
妹尾 淳史 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (00299992)
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Keywords | 磁気共鳴断層撮影装置 / 無音撮像法 / BURST法 / VERSE法 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は,磁気共鳴断層撮像(MRI)検査の撮像時に全く騒音が発生せず,しかも臨床診断に用いられているコントラストと同等の画質が得られるという画期的な超高速撮像法を開発することである.MRI装置から発生する騒音を無音化することは,検査を受ける被検者や検査を施行する術者にとって得られる恩恵は計り知れない. 前年度にRF励起パルスの最適化を先行しておこなったが,本年度は最適化したRF励起パルスに無音の勾配磁場を組み合わせた場合における,RFパルスと勾配磁場の印可時間について検討した. 静磁場強度を3.0T,最大傾斜磁場強度を1.0G/cm,サンプル時間を4.0μs,位相数を2,実効スリューレートを20T/m/sec,スライス厚を0.5mm,およびSE型のBURST法で撮像したと仮定してPCシミュレーションした.RFパルスの印可時間については通常撮像法と無音撮像法とは,ともに同じ時間で印可可能であることが明らかになったが,勾配磁場については,RFの印可時間を4msのときに無音撮像法が通常撮像法と比較してTEが約5.3ms延長することが明らかになった.TEの延長することで撮像された画像にどの程度影響するのかということについては引き続き検討する必要がある.また,RFパルスの印可時間をさらに短縮させることでTEの延長を防止する方法についても検討したい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
無音撮像法に最適化されたRFパルスの形状と勾配磁場パルスを生成するアルゴリズムの開発については当初の計画予定よりも進んでいるが,MR装置実機への搭載が進んでいない.
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Strategy for Future Research Activity |
無音用に最適化したRFパルスと勾配磁場パルスの形状は撮像パラメータにより大きく変化するために,MR装置実機に搭載するためには開発する撮像シーケンスのプログラムに直接組み込んでリアルタイムで計算できるようにしなければならない.今後は開発したRFパルスと勾配磁場パルスの最適化プログラムがMR装置実機でも動作するようプログラミング言語の移植作業をすすめていく.
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