2012 Fiscal Year Annual Research Report
三次元心エコー図僧帽弁複合体デジタルイメージングによる僧帽弁逆流のメカニズム解析
Project/Area Number |
22500447
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
林田 晃寛 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90435032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大倉 宏之 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30425136)
吉田 清 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60322583)
根石 陽二 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80319946)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 三次元心エコー図法 / 僧帽弁逆流 |
Research Abstract |
左室拡大を伴った左心機能低下例において、僧帽弁逆流症のメカニズムを解明するために、僧帽弁、僧帽弁輪、左室乳頭筋などの僧帽弁複合体の位置関係を三次元経食道心エコー図法にて計測を引き続き行った。 中等度以上の僧帽弁逆流症を生じる群では、弁接合の長さそのものが小さくなっており、僧帽弁接合開始時と最大僧帽弁収縮時の僧帽弁面積比であるcoaptation index(CI)もより小さいことが分かった。左室の乳頭筋に関しては、前後からなるが、その頭の部分は必ずしも一つではなく、複数分かれている場合もあるという多様性が観察された。また、従来は左室からのtetheringが最も僧帽弁逆流を規定する重要な因子と考えられていたが、収縮期であるにも係わらず僧帽弁が左室側へ引っ張られることを示すtetheringの長さやtentingの大きさに差は無く、収縮期の僧帽弁輪拡大が有意な因子であった。 これらの結果を総合すると、機能性僧帽弁逆流では、左室拡大に対する僧帽弁葉の適応状態が僧帽弁逆流を規定する因子の一つであると考えられた。乳頭筋を僧帽弁側につり上げるなどの左室形成術を、僧帽弁逆流の手術において応用が可能と考えられる。これまで行われている、僧帽弁輪を縫縮する術式も一定の役割を果たしうることも証明することができた。 今後は、各々異なったメカニズムの僧帽弁逆流症患者に対して論拠ある僧帽弁形成術の術式(弁尖を縫縮/乳頭筋を寄せる/左室を切除し縮小する/人工腱索を設ける)を外科医に推奨していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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