2011 Fiscal Year Annual Research Report
母指と手指単独の最大筋力及び運動協調性の計測による新しい手の機能評価法の研究
Project/Area Number |
22500451
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西村 誠次 金沢大学, 保健学系, 准教授 (70251965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立矢 宏 金沢大学, 機械工学系, 教授 (10216989)
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Keywords | リハビリテーション / 手外科 / 筋力 / 運動協調性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、母指と手指単独の最大筋力の測定に加えて, 筋力を調節しながら正確に指標とする方向に運動する能力, いわゆる母指と手指の運動協調性の評価も行い, 手のリハビリテーション領域における新しい手の機能評価法を開発することである. 本測定システムは, 三分力計を用いた押し力測定装置からなり, 押し力測定装置は3台の歪みアンプに接続し, A/D変換装置を介してソフトウェアで制御している. 平成22年度から23年度において, 従来の押し力測定装置を制御するソフトウェアを改良して, 母指と手指の最大筋力の計測に加え, 運動協調性の評価が可能となる新しい測定システムの開発に取り組んだ. 母指と手指の最大筋力の計測は, 従来の方法と同様に三分力計を用いて, X, Y, Z軸の各張力の合力から算出した. 運動協調性の評価では, 最大筋力の50%に調節する能力, つまり最大筋力50%の位置に追随する目標を設定し, 目的位置からの移動距離等を計測し検討した. 平成22年度から23年度まで測定システムの改良を重ねてきており, 現在, 運動協調性の評価における本法の信頼性と再現性を検証している. 本測定システムは新しい手の機能評価法として意義が高く, 今後, 本システムの信頼性等の検証に加え, 手指の運動に寄与する筋群の活動量と活動パターンを検証する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成22年度から23年度において本測定システムを制御するソフトウェアを改良し, 母指と手指の最大筋力の計測に加え, 運動協調性の計測が可能となった. 現在, 本測定システムの信頼性と再現性を検証しており, 平成24年度には, 本測定システムによる手の機能評価法を確立できると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成22年度から23年度において, 母指と手指の最大筋力の測定に加え, 各指の運動協調性の測定が可能な新しい手の機能評価システムを開発し, 本法の再現性と信頼性を検証してきた. 今後はさらに本測定システムの再現性等を検証し, また筋電図測定装置を用いて母指あるいは手指の運動協調性の測定時における寄与する各筋群の活動量と活動パターンを検証する。
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