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2012 Fiscal Year Annual Research Report

新規物理療法である不規則性振盪振動刺激装置の開発とそれを用いた骨折予防効果の検証

Research Project

Project/Area Number 22500484
Research InstitutionFujita Health University

Principal Investigator

山田 晃司  藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (60278306)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2014-03-31
Keywords骨密度低下 / 腰椎 / 骨形態計測 / 骨形成 / 骨吸収 / 振盪 / 振動
Research Abstract

閉経後女性を想定したモデルマウスを作成し、卵巣摘出した群(OVXマウス群)と野生型群の2群に分類し、それぞれ刺激を実施した群と実施しない群に区分(OVX/振盪:+/+,+/-,-/+,-/-)した。前年度に刺激群において大腰筋の肥大を確認することができ、腰椎への刺激効果があることが示唆された。腰椎をVillanueva Bone Stainによる標本を作成し、骨形態計測により骨量、骨吸収、骨形成、石灰化などのパラメーターを算出し解析を行った。
実験群間+/+群と-/+群を比較すると、OV/TV、OV/OS、MAR、BFR/TVが+/+群で有意に上昇を示した。+/-群と-/-群を比較すると、OV/OS、MARが-/-群で有意に上昇を示した。+/+群と+/-群を比較すると、BV/TV、Tb.Th、Tb.Nでは+/+群で有意に低下し、OV/BV、OV/OS、BFR/BV、dLS/BS、MS/BS、BRs.R、Tb.Spでは+/+群で有意に上昇を示した。-/+群対-/-群を比較すると、BV/TV、Tb.Th、MAR、BFR/TV、Tb.N、N.Oc/TVでは-/+群で有意に低下し、BRs.R、Tb.Spでは-/+群で有意に上昇を示した。
+/+群と-/+群の結果は、OVXマウスにおいて刺激を行った方が骨形成を促進していることを示している。また、+/-群と-/-群の結果は、若い女性を想定したモデルであり、刺激を行った方が骨形成を促進していることが考えられる。この結果からは、若い女性の骨への刺激は必ずしも有効であるとは言えない。+/+群と+/-群、-/+群と-/-群の結果は、エストロゲンの分泌不足による骨吸収が促進していることを示している。骨梁数の減少や骨梁間隙の増加はまさに骨粗鬆症の前兆であることを伺わせる。つまり若い女性と閉経後女性ではそもそも骨形成に差があることを示している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

振盪刺激による骨形態計測には予定以上の時間を費やしてしまったが、トラブルも最小限に抑え順調に解析をすることができた。n数においても予定どうりの匹数を解析できた。モデルマウスへの刺激期間が10週間と言う設定であることもその準備段階を含めるとやり直すと約3ヵ月研究が後退してしまう。
また、国内の学会においてもその成果を発表することができた。現在、論文投稿中であり、4月にrevisedの返事があり現在、原稿を修正中である。
また、新規に作成した振盪振動刺激装置による刺激も現在マウスに行っている途中経過にある。
さらに人への応用を将来目的としているためShaking board(OG技研)を購入し、研究協力者による動作分析を始めている。その効果の指標として筋分泌サイトカイン(マイオカイン)の唾液採取サンプルからの検査手法も現在検討中である。

Strategy for Future Research Activity

研究計画では来年度が最終年度となり、将来この振盪振動刺激方法を臨床応用するための検討期間となっている。現在までに動物実験から有用な成果は得られているが、それを実際に人へと応用する場合、いくつかの問題点が出てくる。人への応用には実際の患者さんを用いることは危険を伴い困難であると考える。これは研究計画にも記していることであり、若い女性の偏食やダイエットによる骨密度低下のある大学生を対象にする。ただし、行う際にはヒッププロテクター、周りにクッション性の手すり、滑り防止のシューズを容易し、刺激中は必ず人が立ち合うこととする。また、刺激効果の解析には骨密度計などが必要であり、その使用に際しては共同利用施設等、制約があり頻繁に使用することが困難である。その代わりになるものとして現在、唾液中の筋由来サイトカイン(マイオカイン)の測定方法を検討している。マウスによる実験において大腰筋の肥大が観察されたことがその筋がつなぐ大腿骨および腰椎にその刺激効果を与えることが示唆されたためである。また、刺激強度については研究協力者が動作分析装置や重心動揺計を用いて適切な強度の検討を行っている。
来年度は、この刺激方法が人へも有効であり閉経後女性への将来への新規運動療法になるよう研究を遂行したいと考えている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] インナーマッスルを鍛える運動療法により骨強度を保たせる刺激方法の検討2012

    • Author(s)
      山田晃司, 西井一宏, 酒井一由, 寺西利生, 肥田岳彦
    • Organizer
      第85回日本生化学大会
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      20121214-16
  • [Presentation] 老化に伴う骨密度低下を緩和する刺激装置の開発と検討

    • Author(s)
      山田晃司
    • Organizer
      コ・メディカル形態機能学会第11回学術集会
    • Place of Presentation
      東京

URL: 

Published: 2014-07-24  

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