2010 Fiscal Year Annual Research Report
物理的刺激が哺乳類の骨格筋収縮機能にどのような影響を与えるのか?
Project/Area Number |
22500488
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
石井 禎基 姫路獨協大学, 医療保健学部, 教授 (40441331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 禎三 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 教授 (30091036)
笹井 宣昌 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (20454762)
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Keywords | 骨格筋 / ストレッチ / 長さ-張力関係 / 神経-筋接合部伝達効率 |
Research Abstract |
本年度では、哺乳類であるラットを用いて、生体内で筋収縮張力測定するための実験システム構築および実験に用いるラットの筋標本検索を行った。 (1)機械的実験システムの構築。機械刺激装置を用いた張力測定システム立ち上げのために、現在標本固定システムが確立している両棲類のカエルを用いた予備実験(張力が測定できるのか、および筋の伸長(ストレッチ)が行えるのか)を行って、長さ-張力関係を測定するシステムを構築した。(2)ラットの標本筋の検索。当初本研究の標本として大腿二頭筋を使用する予定であったが、その筋は本実験システムにおいては解剖学上張力測定には不向きであることが検索過程で判明したため、解剖を重ねて実験に用いる標本にヒラメ筋を選定した。(3)ラット固定システムの構築。張力測定システムで筋標本の張力測定には、標本固定が重要となるので、ラットの体幹と下肢の固定をするための治具を作成し特別な固定システムを構築した。(4)電気刺激システムの構築。筋標本を直接刺激するための刺激電極と神経を介して筋を間接的に刺激するための神経刺激電極の2種類を作成し電気刺激システムを構築した。(5)筋長測定システムの構築。筋収縮張力測定時の筋の長さを正確に測定するために、デジタルカメラを用いたシステムを構築した。以上の4つのシステムにより、ラットの生体内における筋収縮張力測定が可能となった。 来年度は(6)恒温水循環装置を用いて温度条件を任意に設定できる実験温度設定システムの構築を行ってすべての実験システムを完成させる。これは物理的条件である温度が筋収縮張力にどのような影響を与えるのかを測定するために必要な実験システムであり、筋の温度を変化させてそのときの張力変化を測定するために用いる。来年度においてこれらの実験システムを用いてストレッチと発生張力関係および温度と発生張力の関係について測定を行う予定である。
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